石川県・能登に「記録的短時間大雨情報」 線状降水帯も
気象庁は、石川県で災害につながるおそれがある猛烈な雨が降ったとみられるとして、「記録的短時間大雨情報」を発表した。また、石川県の能登では「線状降水帯」による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いており、土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっているとして、気象庁は警戒を呼び掛けている。
【記録的短時間大雨情報 1時間雨量】
石川県 輪島市中部付近 約100ミリ(午前9時00分) 輪島市中部付近 約120ミリ(午前9時10分) 輪島市西部付近 約110ミリ(午前9時20分) 輪島市東部付近 約100ミリ(午前9時30分) 能登町北部付近 約100ミリ(午前10時00分)
北陸地方を南下する前線と台風14号から変わる見込みの低気圧の影響で、大気の状態が非常に不安定となっている。石川県ではあす22日(日)昼前にかけて雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所がある見込みだ。また、これまでの雨や令和6年能登半島地震の影響で、能登では土砂災害の危険度が高まっていて、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。 また、22日は海上で非常に強い風が吹き、しける所がある見込み。低気圧の発達の程度や進路によっては暴風や警報級の高波、高潮となるおそれがある。 大雨の警戒レベル4の避難指示が出た場合は、速やかに安全な場所へ避難し、また避難情報が出てなくても崖や川の近くや危ない場所には近づかないなど、安全を最優先に行動する必要がある。地元市町村の避難情報に従い、少しでも安全な場所への速やかな避難が重要だ。周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保をするようにしたい。
<記録的短時間大雨情報とは>
1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を観測または解析し、さらにその地域にとって数年に一度程度しか発生しないような大雨である場合に発表される情報。周辺地域では、土砂災害や河川の増水など、災害の危険性が高まっているため警戒が必要となる。
<予報用語における線状降水帯の定義>
次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、 数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域。