FBI長官が辞任表明…トランプ氏「彼は私の家に侵入し、米国の成功と未来を妨害してきた」
【ワシントン=阿部真司】米司法省は11日、連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官が辞任する意向を表明したと発表した。トランプ次期大統領は次期政権でFBI長官を交代させる方針を示しており、辞任しなければ解任されるとみられていた。 【写真】トランプ氏がFBI長官に起用するカシュ・パテル氏
FBI長官の任期は政治的中立性の観点から大統領より長い10年で、レイ氏は2027年までの任期だった。米紙ワシントン・ポストなどによると、レイ氏は11日、FBI職員らとの会合で来年1月の新政権発足に伴い辞任する考えを示し、「FBIが争いに引きずり込まれるのを避ける最善の方法だ」と説明したという。
トランプ氏は第1次政権時にレイ氏をFBI長官に指名した。だが大統領退任後の22年、政府の機密文書を不法に持ち出したとしてフロリダ州の邸宅がFBIの捜索を受け、レイ氏への批判を強めていた。トランプ氏は自身のSNSでレイ氏の辞任表明を受け、「米国にとって素晴らしい日だ」と主張した。
トランプ氏は次期政権のFBI長官に元国防総省高官のカシュ・パテル氏を起用すると発表している。パテル氏はFBIを敵視し、組織の解体を訴えている。