“偏差値”だけでは測れない学力が重要に! 中学入試で増加中の「新タイプ入試」とは?
最近、中学入試で増えている「新タイプ入試」を知っていますか? 国語、算数、理科、社会の4科目以外に、思考力や表現力、主体性などを問う、さまざまな形式の入試が増えているようです。具体的にどのような形式が出題されているのでしょうか? 小中学生向けのニュース月刊誌『ジュニアエラ2024年11月号』(朝日新聞出版)からお届けします。 【図】6つの「新タイプ入試」と出題校一覧はこちら! ■偏差値だけでは測れない学力が重要に 中学入試の受験科目は、関東では国語、算数、理科、社会の4科目、関西では国語、算数、理科の3科目が主流です。しかし、最近は、それらの科目以外の、「新タイプ入試」が増えてきました。 例えば、公立一貫校受検でも取り入れられている「適正検査型入試」、判断力やコミュニケーション能力を測る「グループワーク型入試」、考える力を見極める「探究型入試」、1科目に絞って挑戦する「1科型入試」などです。 最近の大学入試では、“偏差値だけでは測ることができない学力”が重要視され、さまざまな受験形態が取り入れられています。そうした変化の流れが、中学受験にも影響を与えているようです。 ■入試問題から学校との「相性」がわかる 試験問題は、その学校が目指す教育に沿って作られていることがほとんどです。新タイプ入試にもそれがあてはまります。 過去の入試問題を解いてみて、わりと楽しく取り組めたり、良い結果が出たりしたら、学校との”相性”がよく、入学後も楽しく学べる可能性が高そうです。学校選びに迷ったら、各校の入試問題を解いてみてはいかがでしょうか。 ■「新タイプ入試」の形式や出題校は 1.適性検査型入試 公立中高一貫校入試の「適性検査」に似た形で行われる筆記テスト。文章を読んで考えをまとめる表現力や、4教科の垣根を超えた総合的な知識や、思考力、応用力が問われることが多い。小学校の教科書の範囲内で、考えを記述する作文形式の問題が出題される傾向がある。 【出題校】茨城江戸川学園取手中学校など 2.総合型入試 教科を超えた総合的な考える力を測る入試方法。算数の問題であっても考え方を記述して示したり、社会的な事象や理科的な分析力を交ぜて答えさせたりと、異なる教科の学びを統合する「考える力」「表現する力」が試される。 【出題校】東京光塩女子学院中等科など