「ふるさと納税」人気返礼品に変化 “お手頃価格”で寄付額急増の自治体も
物価高を受け主力の返礼品を“お手頃価格”なものに変えたところ、寄付額が急増した自治体もありました。 神奈川県横須賀市。冬になると「のり」の生産が盛んになるのですが… 横須賀市・ふるさと納税企画担当 土肥佑輔さん 「手を出しやすいような低単価のもの。一番の伸び率となっています」 これまでふるさと納税では、贈答用として1箱1万5000円を超えるような「高級のり」だけを扱っていましたが、去年から3000円程度のお手頃な価格帯も展開するようになりました。 横須賀市に返礼品を提供 丸良水産・長塚由美さん 「こちらが人気の3つ切りとなっています」 すると… 横須賀市に返礼品を提供 丸良水産・長塚由美さん 「日々の発送業務が日課になっているくらい、コンスタントに毎日毎日それが蓄積されるように」 「高級のり」だけを扱っていた時と比べて、寄付額がなんと20倍以上に急増。税収がアップしたというのです。
10月からふるさと納税を始める自治体もありました。東京の千代田区です。その訳は… 千代田区役所総務課長 佐藤久恵さん 「税収の流出が19億円を超えると」 他の自治体に寄付する区民が増えたことで、1年間あたり約19億7900万円の税収が他の自治体に流出したといいます。19億の税金は、例えるなら千代田区立11校の学校給食の無償化にかかる3年間分に相当する費用です。 千代田区役所総務課長 佐藤久恵さん 「区に残っていれば、様々な(区の公共事業などの)使い道が考えられたお金ということになります」 そこで、10月からついに始めるふるさと納税の返礼品は… 千代田区役所総務課長 佐藤久恵さん 「千代田区の場合、千代田区内で生産されているものが限られていますので、現地消費型」 千代田区内の飲食店や宿泊施設で使えるクーポン券などを検討しているということです。