【解説】首相指名選挙の行方 与党と野党、それぞれの“思惑”
日テレNEWS NNN
与党が過半数割れした中、11月11日に召集する方向で最終調整されている特別国会で首相指名選挙が行われます。苦境に立たされた石破首相が再び首相に指名されるのか。一方、野党第一党である立憲民主党はどう臨むのか。注目されているのが国民民主党です。 ◇ 首相指名選挙はその名の通り、首相を指名する選挙のことです。衆議院選挙の投票日から30日以内に行われることが憲法に定められている特別国会で行われます。現状、特別国会は11月11日に召集される方向で最終調整されています。
首相指名選挙は衆議院・参議院のそれぞれで別々に行われ、国会議員による記名投票で実施されます。その結果、過半数を得た人が首相に選ばれますが、もしも過半数に届いた候補者がいなかった場合は、上位2人の決選投票が行われることになります。 決選投票では必ずしも過半数が必要ではなく、多数を獲得した方が首相となります。また、衆議院と参議院で別の人が選ばれた場合は、両院協議会が開かれ話し合いになります。それでも決まらない場合は、衆議院の議決が優先されるということです。
決選投票は、衆議院で過去に4回行われています。一番新しいケースが30年前の1994年でした。当時、野党だった自民党が、同じく野党だった社会党の村山富市氏に投票。当時の与党が票を投じたのは自民党を離党した元首相の海部俊樹氏で、決選投票になりました。その決選投票の結果、村山富市氏が指名され、自民党、社会党、新党さきがけ、3党の「自社さ連立政権」が発足しました。 今回の衆院選では、自民党が191議席、公明党が24議席となり、与党は自民・公明合わせて215議席と、過半数を割り込む結果となっています。一方の野党、立憲民主党も148議席。首相指名選挙の結果がどうなるのか、注目されます。 ◇ 特別国会で行われる首相指名選挙に対する以下の疑問について、日本テレビ政治部・野党担当キャップの天野裕貴記者が解説します。 1.自民党は首相指名選挙にどう臨む? 2.野党第一党、立憲民主党の戦略は?