「あらぬ憶測を生まぬため」熊本市の産業廃棄物処理業者・6業者7処分場の放流水から指針値超える有機フッ素化合も「発生源としては特定できない」
熊本市の河川などで2023年に検出された有機フッ素化合物をめぐり、熊本市は12月6日に河川についての調査結果を発表した。産業廃棄物処理業者の放流水から指針値を超える量が検出されたが、熊本市は「発生源としては特定できない」としている。 【画像】大西一史熊本市長は「あらぬ憶測を生まぬために公表すべき」と話す
2023年に熊本市の河川などで指針値超える
有機フッ素化合物のPFOS・PFOAは発がん性などが指摘されている。 熊本市が2023年行った一連の調査の結果、水道水に問題はなかったが、熊本市北区植木町にある民間の井戸のほか、井芹川やその上流の鐙田川で国の指針値を超える有機フッ素化合物が検出された。 熊本市はプロジェクトチームを設置して原因を調査。井芹川上流域の河川を調査した結果、産業廃棄物処理業者の放流水から指針値を大幅に超える量が検出されたため、周辺にある市内の全ての産廃業者を調べたところ、あわせて6業者7処分場の放流水などから指針値を超える有機フッ素化合物が検出されたということだ。 業者の埋め立て処分方法に違法性はなく、市は「発生源としては特定できない」としながらも社名を公表した。
「あらぬ憶測を生まぬために公表」
大西一史熊本市長は「違法なことしているのでなく、(指針値を超える)数値が出てきたので協力してほしいと。あらぬ憶測を生まぬために公表するべきと判断したので、理解をいただいた」と述べた。 熊本市は、年明けに学識者などをメンバーとする専門家委員会を設置し、業者と連携して放流水の濃度を下げる対策などを検討したいとしている。 (テレビ熊本)
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