“完敗”で明らかになったドイツ代表の現在地【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
面白味のないサッカーから魅力的なプレースタイルへ
かつてはドイツを改革した指導者として絶賛を集めたレーブも、いまでは「世界の潮流から取り残されている」と厳しい批判が……。(C) Getty Images
世代交代を推し進め、順調なリスタートを切ったかのように見えたドイツ代表が、EURO予選でオランダに完敗を喫した。露呈したのは、多くの問題点。いまのチームに国際トーナメントを勝ち上がる力はないだろう。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2019年10月3日発売のワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― 「メイド・イン・ジャーマニー」は高品質を表わす代名詞だ。自動車や工具、筆記用具に至るまで、ドイツ製品はとにかく優秀で長持ちするイメージが強い。それは、サッカーでも同様だ。合理的で、緻密な計算の上に成り立つドイツ・サッカーは、数々の国際舞台で残した実績によって、一流ブランドとして世界的に認知されている。 ドイツ代表は1990年のワールドカップ(W杯)で3度目の王者に輝き(当時は西ドイツ代表)、優勝回数で歴代1位
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