大学生の娘に毎月「5万円」の仕送りをしているのですが、先日「少ない」と言われてしまいました…。一般的な「仕送り額」はどの程度なのでしょうか?
大学生の生活費をサポートするための仕送りは、保護者にとって大きな負担になることもあるでしょう。しかし、どれくらいの金額が「普通」なのか、悩む家庭も多いのではないでしょうか。 実際、毎月5万円の仕送りを続けていても、「足りない」と不満を持つケースも見受けられます。そこで本記事では、全国平均の仕送り額や大学生の生活実態をもとに、仕送りの適切な金額について考察します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
大学生の仕送り額
大学生への仕送りに関する調査は、全国大学生活協同組合連合会、日本政策金融公庫、日本学生支援機構によって実施されています。それぞれの調査結果による仕送りの平均額は表1の通りです。
※参考サイトを基に筆者作成 全国大学生活協同組合連合会の調べによれば、大学生が受け取る仕送りの平均額は約7万120円です。一方、日本政策金融公庫の調べによると、その金額は年間平均95万8000円で1ヶ月およそ7万9000円となっています。 また、日本学生支援機構が実施した調査では、家庭からの仕送りが学生生活費の55.8%を占め、その額は1ヶ月あたりおよそ9万1400円です。 なお、これらの仕送りの中に学費分は含まれません。前述通り、日本学生支援機構の調査によると、学生生活費の55.8%が仕送りでまかなわれています。つまり、学生の生活費の大部分を家庭からの支援が担っていることになります。 ■下宿生活をしている大学生の1ヶ月の生活費 一人暮らしを始めると、毎月どの程度の支出が必要になるか気になるところです。生活費の目安が分かれば、仕送り以外にどれほどの収入があれば生活を維持できるか見えてくる可能性があります。 全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査」による生活費の平均額は表2の通りです。
※全国大学生活協同組合連合会「第59回学生生活実態調査 概要報告」を基に筆者作成 大学生の一人暮らしにかかる費用は、月平均で12万7500円です。年間では153万円かかる計算になります。 大学生が一人暮らしをする際には、食費や住居費、交通費などさまざまな支出が必要であり、特に住居費が大きな負担となっていることが分かります。 住んでいる地域や一人暮らしの形態によっては、さらに高額になるケースも考えられるでしょう。食費も生活費の大きな部分を占めています。外食やコンビニ利用が多い場合、さらに支出が増加する可能性があります。