都内在住、独身一人暮らしの25歳です。何の保険にも入っていませんが、現時点では特に必要ありませんよね?
状況にもよりますが、独身のうちは、病気やけがをしても自分だけの問題で済むことが多いでしょう。そのため、何の保険にも入っていないという人もいるでしょう。しかし、独身であれば本当に保険は不要なのでしょうか。 今回は、25歳独身者でも考えておきたい医療保険・生命保険に焦点を当て、加入するメリットなどを解説します。
けがや病気に不安感のある人は8割超
生命保険文化センターが令和4年(2022年)に行った調査によると、20代でけがや病気に対して不安を感じている人は男女ともに8割を超えています。不安の内容としてもっとも多かったのは、男性が「後遺症や障害が残る」で約45%、女性が「長期の入院で医療費がかさむ」という回答で54%でした。 20代でまだ若くても、いつどういった病気や事故、災害に巻き込まれるかは予測できないものです。思いもよらず入院を余儀なくされれば、相応の費用がかかります。数日程度の入院ならわずかな出費で済みますし、収入が減少する心配も少ないでしょう。 しかし、もしも入院が長引いたときやリハビリに時間を要する場合は、仕事にも影響しますし、親に経済的な負担をかける可能性も出てきます。そのような状況を考え、独身でも医療保険や生命保険に入っておくと困ったときの備えになります。
医療保険と生命保険の違い
生命保険というと「死亡時にお金が受け取れる保険」と思う人もいるのではないでしょうか。もちろん、死亡保障のある生命保険であれば死亡の際にお金を受け取ることができます。独身の場合は、自分の葬儀代金程度を目安に親などの親族を受取人にすることも少なくありません。 しかし、生命保険のなかにはけがや病気への保障を含む場合もあります。さらに、生命保険は高度障害保険金を受け取ることも可能です。例えば、不慮の事故や病気などで腕や足を失う人もいます。そういった事態に陥ったとき、給付金が受け取れる保険に加入していれば安心です。 一方、一般的な医療保険は死亡保障が付与されていないため、死亡時の保険金や高度障害保険金を受け取ることはできません。医療保険は、主に病気やけがなどで入院や通院した際の保障が付与されている保険です。主に、入院時の差額ベッド代などの公的健康保険では足りない部分を補うことが期待できます。 2つの保険の違いは、以下のように押さえておくと分かりやすいでしょう。 ・医療保険:公的健康保険の不足をカバーする保険 ・生命保険:通院や入院を含む治療から死亡、高度障害などに備える保険 この違いを理解したうえで、両方必要なのか、またはどちらか一方だけ必要なのか、選択するとよいでしょう。