「国民栄誉賞」羽生竜王と井山七冠が会見(全文1)大変名誉ある賞、光栄です
今後どのような世界にしていきたいのか
共同通信:お2人の活躍がありまして最近、将棋と囲碁っていうのが大変注目されておりまして、今後どのような世界にしていきたいのか、なっていくのか、そこら辺についてのお考えをお聞かせください。 羽生:将棋も囲碁も小さいお子さんから、年配の方まで幅広い人が気楽に、気軽に楽しめるものだというふうに思っています。日々の生活の中のちょっとしたコミュニケーションであるとか、あるいは潤いであるとか、気分転換であるとか、そういうものとしてこれから先も、きちんとした形で継続していってほしいなということを願っています。 井山:囲碁の世界は世界的にもどんどん普及しておりまして、世界にも愛好家が非常に多いんですけれども、そういう国境であったり、そういうものを超えた、そういう国と国とのつながりであったり、そういうところに少しでも囲碁がお役に立てれば、非常にうれしく思いますので、そういう意味でも囲碁界全体として、今後も努力していかなければいけないなというところです。
今後の目標
共同通信:これまで数々の快挙を成し遂げられたお2人なんですけれども、棋士として今後の目標をお聞かせください。 羽生:なんて言うんでしょうかね。将棋の世界というのは非常に幅広い年代の人がいますので、自分自身はもうすでに現役棋士になって30年以上の月日は流れていますけれども、年代が上がっていっても残せるものとか、指せる将棋というのもあるのではないかなというふうに思っていますので、自分なりのできうる限りの限界というものに挑戦していけたらいいなというふうに思っています。 井山:私は囲碁を打っていても、まだまだ本当に囲碁のことを分かっていないと思うことが非常に多くて、その分まだまだ、自分自身、伸びしろもあるというふうに思っているので、少しずつでも前進していけたらなというのがありますし、やはり囲碁には世界戦がありまして、そこでなかなか、ここ、長い間、ちょっと日本としてもいい結果が残せていない状況が続いていますので、そういうところで少しでもいい戦いができるように、もう一度、日本の囲碁を復活といいますか、結果という意味で日本の囲碁もやれるんだというところを示せるように、今後も頑張っていきたいなと思います。 共同通信:ありがとうございました。私のほうから以上です。 司会:ありがとうございます。それではここから皆さまの質疑応答とさせていただきます。ご質問のある方は挙手をお願いします。こちらでご指名させていただきますので、マイクが渡りましたら御社名、お名前をおっしゃっていただき、その後、ご質問をください。ご質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。じゃあその真ん中、センターの方。