ジム臨時休業、ビュッフェ休止…… 新型コロナに苦悩する業界
スポーツジム、ビュッフェ形式飲食店などが腐心しています。新型コロナウイルスの集団感染が報告される事例があり、感染防止などの対応を余儀なくされたからです。これらの業界では休業やサービス縮小により客足にも影響が出ています。運営各社はどう対応しているのでしょうか。
新型コロナウイルスの感染拡大は私たちの生活にさまざまな影響を及ぼしています。 安倍晋三首相は2月29日の記者会見で、スポーツジムやビュッフェスタイルの会食などで新型コロナウイルスの感染が拡大する事例があったと指摘。3月2日には、政府の専門家会議が、感染拡大を防ぐために避けた方が良い場所の1つとしてカラオケボックスを挙げました。 さらに専門家会議は9日、集団感染が確認された場所には以下の3条件が重なっているとの分析を発表しています。 (1)換気の悪い密閉空間であった (2)多くの人が密集していた (3)互いに手を伸ばしたら届く距離で会話や発声が行われた また、新型コロナウイルスの主な感染経路は、咳やくしゃみによる「飛沫感染」と感染者が触れたものを通じた「接触感染」であることが分かっています。 それぞれの業種はどのような対応を取っているのでしょうか。
ビュッフェ形式を休止
ビュッフェ形式の飲食店では、サービスの休止、もしくは内容を変更する動きが相次いでいます。
ファミリーレストラン「ココス」を傘下に持つゼンショーホールディングスでは、3月4日からココス全587店舗中、朝食バイキングを提供していた224店舗が同サービスを休止しました。これらの店舗はサービス休止に伴って営業開始時間を午前7時から午前10時に変更。広報担当者によると「営業時間が3時間短くなった分、営業面での影響は否めません。いつまで休止するかは未定ですが、サービス提供をやめた訳ではありません」として、状況を見て再開時期を検討する方針です。 「帝国ホテル 東京」内のレストラン「インペリアルバイキング サール」では3月3日から、客が自らトングを使って料理を選ぶのではなく、店のスタッフが客のリクエストに応じて料理をよそう方式に切り替えています。同ホテルの広報担当者は「これまでもトングは定期的に交換してきましたが、それでも不特定多数のお客様がトングに触れるのは確かです。それを避けるために、スタッフが料理を取り分けて提供しています」と説明します。