新NISAで積立投資を始めた方へ 日経平均大暴落から改めて考えるやってはいけない投資行動【月刊ヒット記事】
次の暴落に備えてやっておくべきこと②リスク許容度に合わせて投資資産を見直す
リスク許容度に見合わない、リスク(値動き)の大きな投資をしていると、暴落局面では値下がり幅も大きくなります。 今回の暴落による資産下落が、精神的にキツかったということであれば、投資資産を見直しても良いかもしれません。今後もっと大きな暴落が起こった時に耐えられないのではと思います。 新NISAで人気のある投資先「オルカン」をはじめとする全世界株型インデックスファンドや「S&P500」をはじめとする米国株型インデックスファンドは、いずれも100%株に投資する投資信託ですのでリスクが大きい商品です。 リスクを抑えるならば、 ・債券に投資する投資信託 ・REIT(リート・不動産投資信託)に投資する投資信託 ・債券やREITなど複数資産に投資するバランス型投資信託 などに入れ替えることで、リスクを軽減する期待ができます。 「オルカン」の愛称で親しまれる全世界株式インデックスファンド「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の5年リターン(年率)は18.94%ですが、5年リスク(年率)は20.00%です。S&P500に連動するインデックスファンド「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の5年リターン(年率)は22.63%、5年リスク(年率)は20.86%です。 国内外の株と債券の4資産に均等投資しているバランスファンド「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」の5年リターン(年率)は9.35%、5年リスク(年率)は10.40%となっています。数字はいずれも2024年8月9日時点です。 4資産バランスファンドのリターンは、全世界株型や米国株型のインデックスファンドと比べて半分になっていますが、リスクも半分に抑えられていることがわかります。ここでいう「リスク」は「リターンの標準偏差(変動幅)」です。 高配当株ファンドや連続増配株ファンドに入れ替えるのも一つの手です。暴落中や下落相場でも、高配当株や連続増配株は安定的に配当を出す傾向があるので、値下がり局面になると投資家からの需要が大きくなります。相場全体の下落に強く、また下落から一足早く抜け出す傾向にあります。暴落中や下落相場でも、定期的に分配金をもらうことができれば、回復を待ちやすいですよね。 本稿が皆様の投資行動のご参考になれば幸いです。
頼藤太希(マネーコンサルタント)