革新と普遍を併せ持つ10組の共演、「ツタロックDIG LIVE vol.16」現地レポ
「ツタロックDIG LIVE Vol.16」が2024年11月9日(土)に東京・Spotify O-EASTにて開催された。今、チェックしておきたい次世代のシーンの主役を集結させる「ツタロックDIG」。Vol.16はChevon、ブランデー戦記、レトロリロン、yutori、名誉伝説、ハク。、606号室、pachae、G over、そしてオーディションを勝ち上がったミーマイナーと、期待を集めるロックバンド10組が出演。10組それぞれの個性がふんだんに出たこの日のライブレポートをお送りする。 今イベントはメインに当たるホールような広さを誇るMASSIVE STAGEと、その正面から右手にあるライブハウスのステージそのもののCOSMIC STAGEの2ステージ制。転換時間も少なく、体を向けるだけで2ステージが堪能できる。ミーマイナーからChevonまで、ほぼノンストップで駆け抜けた。 オープニングアクトとして登場したのは、Eggs Passオーディションを勝ち抜いてステージを掴んだ結成2カ月・邦ロックバンド、ミーマイナー。 美咲(Vo≫)は開演前のサウンドチェックの時から、ずっとニコニコワクワクしていた様子だった。そして迎えた本番は、さすけ(Ba)、わたさん(Sup.Gt)、葵(Sup.Dr)と力強く音を鳴らし「ミーマイナーです! どうぞ始めまーす!」と力強く挨拶。ただここでトラブルが発生し、曲が始まるまで美咲が話して繋ぐ。その中ではここまで決してキラキラとした歩みではなく、ずっと音楽をやることさえ止められ、何年も隠れてやるしかなかった過去も赤裸々に話す。そんな中やっと掴んだ大舞台を噛み締めるように始まった1曲目は「君の言う通りだった」。ステージから促すよりも前に大きなクラップが起きる。そしてサビでは拳も後ろまで上がる。美咲は「この景色を見るのが夢でしたー!」と叫ぶ。2曲目も疾走感溢れる「オンリーロンリータウン」。ただその疾走感の中にも彼女のノスタルジックがあり、それと掛け合わさったエモーショナルはしっかりライブハウスの熱量。さすけのコーラスもそれを支える。 最後のMCでも、紆余曲折を経てさすけと出会い、バンドを組めた今に感謝し、「周りは色々言ってくるけど、誰も人生の責任は取ってくれないから、あなたがあなたらしくロックに輝いてください! それを証明しに来ました! これがミーマイナーという音楽です!」と決意表明。そして今のこのバンドの代表曲「ワンルームナイト」を最後に演奏。しっかりと盛り上げるだけでなく、フロア1人1人が”やりきれない夜に聴きたい曲”として、この曲を覚えただろう。最後に「いつかツタロックのメインステージに立ちます!」と宣言し、ライブは終了した。 この日はこれからSpotify O -EASTのフロアはブチ上がっていくのだが、間違いなく最初にバンドリスナーを揺らしてくれたのは傷だらけのロックバンド・ミーマイナーの音楽。彼女たちの夢は続く。 <セットリスト> 1. 君の言う通りだった 2. オンリーロンリータウン 3. ワンルームナイト