モスクワ住宅地で爆発、ロシア軍の化学兵器部隊司令官ら死亡…ウクライナ機関が関与か
ロシアの連邦捜査委員会は17日、首都モスクワの住宅地で同日朝、爆発があり、ロシア軍の放射線・化学・生物防護部隊の司令官イーゴリ・キリロフ中将とその補佐官が死亡したと発表した。ウクライナ側は、キリロフ氏を同国での化学兵器使用の責任者だとみており、ロイター通信は、同国の情報機関「保安局」(SBU)関係者が殺害への関与を認めたと報じた。
現場はモスクワ市東部。住宅の入り口付近に置かれた電動キックスケーターに爆発物が仕掛けられていたという。露メディアは、当局がテロ事件として捜査を行う見通しだと伝えた。
SBU関係者はロイター通信に対し、キリロフ氏が「戦争犯罪人」として作戦の標的になったと説明した。ウクライナの英字ニュースサイト「キーウ・インディペンデント」は、ウクライナ検察当局が16日、化学兵器を使用した疑いでキリロフ氏を起訴したと報じていた。SBUの捜査では2022年2月の侵略開始以降、露軍による化学兵器の使用が、少なくとも4800件確認されているという。
ロシア通信によると、メドベージェフ前露大統領は事件を受け、ウクライナが「卑劣な攻撃を平和な都市に仕掛けた」と非難した。