MAZZELのHAYATOが語る、ディズニーとガールズダンスからの影響、グループで手にした幸せ
子役を始めたきっかけ
―小さい頃からエンターテインメントに触れていた中で、子役を始めたきっかけは? もともと幼稚園の年長から小2まで、趣味としてミュージカルのスクールに通っていて。それは、お姉ちゃんが通っていたので「ちょっと体験してみる?」というところから行き始めました。本格的にやろうと思ったきっかけは、同い歳の鈴木福くんがテレビに出ているのを見て純粋に演技がしたいと思ったことで、小3から事務所に入ってました。 ―子役時代は、何が楽しかった、もしくは、何が大変でしたか? 「仕事」というより「自分のやりたいことを今やってる」という感じで、すごく楽しんでました。もともと歌が好きだったんですけど、歌とは別で殺陣のレッスンも始めて、それが演技やお仕事につながることもあって。やったことのないことにトライすると新しい自分を見つけ出すことができるし、色々挑戦することで幅が増えるということは、そのときに思いました。 ―HAYATOさんのやったことないことにも前向きに取り組む姿勢は、その時代の経験から培ってきたものだったんですね。 そうですね。「とりあえず挑戦してみる」ということをずっとやってきたおかげで、幅が広がったのかなと思います。 ―ドラマに出演したり、ミュージカルで主演を務めたり、「活躍」といっていい状況だったと思うんです。そんな中で、なぜアーティストになりたいと思うようになったのでしょう。 このまま俳優の道に進むだろうなと自分でも思っていて。俳優になることを決意して、もともといた子役の事務所から移籍もして、演技レッスンを重ねていたんです。アーティストになりたいという夢も少しはあったんですけど、主には「俳優になる」ということでした。でもコロナが始まって、色々あってその事務所をやめることになったときに、俳優はやめようって思いました。 ―MAZZELのオーディション『MISSIONx2』を受けるときに「色々悩んでいた」ということをこれまでも話されていると思うんですけど……そんなことがあったんですね。 そうなんです……これはどこにも言ってないですね。事務所に入っていたからこそお仕事をいただけていたので、やめてからはもう自分でやるしかなくなって。そこで一回「どうしよう」ってなりました。それが中3の終わりとかです。 ―そこで「俳優はもういいや」と潔く腹を括ることができたんですか? はい。そこで自分の中で「もうないかな」ってなりました。中学生のときにK-POPで活躍している方を見てアーティストになりたいという夢も同時に持っていたので、一方の道が切れたならこっちをやるしかないと思って、アーティストの道を歩み始めました。 ―中3のHAYATOさんにとって、それはめちゃくちゃデカい決断ですよね。 大きかったですね。そのままダラダラ俳優の道を続けていたらここにいないかもしれないと思うと、一番大事な選択をしたかもしれないです。 ―ミュージカルで歌うことと、ダンス&ボーカルグループとして歌って踊ること、共通点もあるけど違うものだと思うんです。ミュージカルで活躍しながら、アーティストに夢見る気持ちが出てきたのはどういった背景からだといえますか。 僕の中ではすごく似ているなと思う部分もあって。ミュージカルは「役になりきって歌を表現する」ということだと思うんですけど、アーティストも「憑依」している方がたくさんいらっしゃって、そこにすごく惹かれました。ステージ上で自分ではない自分をおろしてきて歌うことは、僕が今までやってきたことに通ずる部分もありましたし、それが単純にかっこいいなと思ったので。それでアーティストになりたいと思いました。 ―HAYATOさんの「ステージ上で自分ではない自分になりたい」という願望は、どこから湧いてくるものだと思いますか。素の自分が好きじゃなくて違う誰かになりたいといった想いなのか、それとも――。 素の自分も好きではあるんですけど、自分がそのままステージに出てしまうと雰囲気が壊れるなと思って。性格上、ポワポワしてるというイメージがあると思うので、それがステージ上で見えたときに、メンバーに影響を及ぼさないかなとか、自分のせいで世界観が崩れたらどうなっちゃうんだろうとか、そんなことを思うんですよね。素の自分がいらないパフォーマンスでは入りきって、たとえば「Vivid」「Holiday」のような自分をさらけ出す楽曲では自分100%でやったりしてます。使い分けてますね。 ―「ポワポワ」とは……?(笑) ご自身の性格をどのように自覚しているのでしょう。 ずっと笑ってたり、ニヤニヤしたり。「カッチリ」ではないというイメージがあるかなと、自分では分析してます(笑)。 ―でも、それもHAYATOさんのよさだし。 そうです、好きです(笑)。