日英が経済版2プラス2新設へ 首脳会談で合意 米に次ぎ2カ国目、貿易で連携
【リオデジャネイロ=小沢慶太】石破茂首相は18日(日本時間19日)、訪問先のブラジル・リオデジャネイロで英国のスターマー首相と会談した。貿易や経済安全保障面での協力を推進するため、外務・経済担当閣僚による協議枠組み(経済版2プラス2)の新設に合意した。欧州とインド太平洋地域の安全保障は一体との認識を共有し、防衛協力を推進していくことで一致した。 日本が経済版2プラス2を設けるのは米国に次いで2カ国目となる。米国とは、外相と経済産業相が出席し、半導体のサプライチェーン(供給網)強化などについて議論している。 日英経済版2プラス2では、両国の優先課題である経済成長の実現に向けた具体策を話し合う。関税引き上げといった保護主義的な政策を掲げるトランプ次期米大統領への対応もテーマになるとみられる。 会談で両首脳は、日英とイタリアの3カ国による次期戦闘機の共同開発や、2025年に予定しているインド太平洋への英空母打撃群の派遣、自衛隊が他国の艦艇や航空機を守る「武器等防護」の英軍への適用など防衛協力の進展を歓迎。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、さらに協力を進めていくことを確認した。 北朝鮮による核・ミサイル開発やロシアへの派兵など東アジアやウクライナ情勢についても意見交換し、引き続き緊密に連携していく方針で一致した。