涙の“昇格逸”から1年…覚悟の新天地移籍 27歳が臨んだ大一番「自分の体を犠牲にしてでも」
岡山MF神谷優太は昨季清水で昇格を逃した
J2のファジアーノ岡山(リーグ5位)は12月7日、J1昇格プレーオフ決勝戦でベガルタ仙台(同6位)と対戦し2-0の勝利を収めた。クラブ史上初のJ1昇格を手にしたなか、岡山MF神谷優太は並々ならぬ思いでこの試合に臨んだ。 【実際の映像】「海外のクラブかと」岡山サポーターがスタジアム入りの選手バスを取り囲んだ瞬間 「自分の体を犠牲にしてでも昇格したかった」 そう語った27歳の神谷は、今夏に韓国の江原FCから加入した。湘南ベルマーレ、愛媛FC、柏レイソルと渡り歩き2022年に清水エスパルスに移籍。その清水在籍2年目の昨季、忘れられない思いをした。 昇格PO決勝に進んだ清水は、東京ヴェルディ相手に後半アディショナルタイムまで0-1で勝っていた。しかし神谷が左サイドでボールロストをすると、その流れから相手にPKを与えてしまい追い付かれ、ドロー決着。順位が上だった東京Vが昇格となった。 「岡山に来た時から、J1にこのチームを上げるという気持ちしかなかった。それでしか去年の悔しさは晴らすことができないと思っていたので、できてよかった」と喜びよりも安堵が勝っていたと語った。 また、「ゲーム内で熱くなることが他の選手で多々あったので、そこはもっと冷静にとか、去年得たものをそのまま選手に伝えられたのが良かった」と、昨季苦い経験を味わっている神谷だからこそできるアドバイスをしたという。 昨季とは違い岡山が上位という立場で、そして2点リードという状況で投入された神谷は「もうJ1昇格しか考えてなかった。それだけですね」と振り返り、「このチームに来て本当に良かった。木山(隆之)さんをJ1の監督にできたので誇りに思う。あと、日本の最高峰のリーグをみんなで戦えるということが凄い嬉しいし、自分自身もJ1の舞台が久しぶりなので楽しみたい。やるからには上を目指したい」と最後は締めくくり、22年清水時代以来となるJ1の舞台へ意気込んだ。
FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi