“オールシーズンタイヤ”で「圧雪道路」「氷結道路」は走れる!?オールシーズンタイヤの特性と注意点を専門家が解説
TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。11月15日(金)の放送では、自動車評論家の国沢光宏さんから、オールシーズンタイヤの特徴や注意点について伺いました。
◆オールシーズンタイヤで氷結道路は走行できる?
冬のシーズンに入り、タイヤを履き替える時期ですが、最近よく見聞きする“オールシーズンタイヤ”が気になる方もいるのではないでしょうか。 オールシーズンタイヤは、冬でもほどほどの雪であれば走れる特性を持っています。近年はオールシーズンタイヤの性能がかなり向上しており、1年を通しても使えるということで、選択肢の1つとして選ばれています。 これからの季節で気をつけなければいけないのが、降った雪が押し固まった「圧雪道路」や雨などが凍った「氷結道路」です。オールシーズンタイヤは、圧雪や降ったばかりの雪は得意ですが、凍った道路(アイスバーン)は苦手です。 そのため、国沢さんは「東京などあまり雪が降らないところで、家に帰るまでに少し走ればいいところならオールシーズンタイヤでもいいと思います。ただし、夏タイヤに比べると、ドライ路面のブレーキ性能は少し劣るので、雪が降らないところでのオールシーズンタイヤは意味がないと思います」と説明。 冬の道路での安全運転を考えた場合、オールシーズンタイヤに全幅の信頼を置けるエリアというのは、あまり広範囲には及ばないと言えます。積雪の多い地域、あるいは積雪がまったくない地域でオールシーズンタイヤの履き替えを考えている人は、導入を考え直したほうがいいかもしれません。
◆冬の交通規制にオールシーズンタイヤは対応できる?
タイヤメーカーは、アイスバーンの走行においてスタッドレスタイヤの使用を推奨しています。ただし、雪が降らないかもしれないエリアであったり、積雪量が少ないエリアでは、オールシーズンタイヤでも問題ありません。 ちなみに、これからの季節では、走行しようと思っている道路で「冬タイヤ規制」「チェーン規制」が出されている可能性もありますが、「オールシーズンタイヤには“スノーフレーク”というスタッドレスタイヤのマークがついています。そのマークがついていれば、この2つの規制はクリアできますが、『全車両チェーン装着規制』が出されている場合は、どんなタイヤでもチェーンを装着しなければ走れないので、ご注意ください」と国沢さん。 雪が降る地域では、これから交通規制がかかる道路が増えていきますので、そこをオールシーズンタイヤで走行する際は気をつけてください。オールシーズンタイヤの特性をきちんと理解して、あなたの車に最適かどうかを検討しましょう。