<掛布が語る>不振の福留は2軍で再調整すべし!
■プロフェッショナルの姿勢 ファームのメンバーと共に毎日を過ごしていて、関心させられることがある。それは、清水誉、日高剛、小宮山慎二、岡崎太一という2軍にいるキャッチャー陣の試合に向けての準備とその取り組む姿勢だ。 清水は巨人との開幕でマスクをかぶった。日高はFAでオリックスから求められてきた捕手。岡崎も、キャッチャーの手薄な球団ならば、今すぐに1軍の3人枠に入ってもおかしくはない力がある。彼らは、それぞれが、悔しい思いを胸にしまっていると思う。腐ってしまっても不思議ではない。だが、そういう不遜な態度や、ネガティブな姿勢を一切見せない。いつ上に呼ばれてもいいようにと牙を磨いている。 プロだから当たり前と言われるかもしれないが、プロ野球選手も人間だ。モチベーションが保てなくなると、それが、そのままプレーに出てしまう場合もある。腐って向上心を失えば、結局、それは自分の評価に跳ね返ってくるわけで、自業自得とも言えるが、そういう選手が集まっている集団は勝てない。管理する指導者の方も、選手が常に高いモチベーションを保てるような環境作りに配慮をしなければならないと思う。誰もが、目の色を変え、自分で考え100パーセントのプレーを続けるような土壌を作っておくことが重要なのだ。 そう考えると、私は、不振の福留孝介についての厳しい意見を書かざるをえない。打率.154、5打点、1本塁打の数字は、大不振だ。おそらく、東京ドームで大竹寛の打球を追って西岡剛と衝突したときに、負った怪我も引きずっているのだろう。フォームが崩れている。バットのヘッドが体から離れて遠回りしている。まったく下半身も使えていない。打球が、伸びないのは、そのせいだ。一人で思い悩んでいるのも、よくわかる。 チームは、上本博紀、大和の1、2番が機能して、鳥谷敬、ゴメス、マートンのクリーンアップがしっかりと、その仕事を果たし、6番の新井良太も、前カードの横浜DeNA戦で3本塁打を打つなど調子がいい。7番の福留の不振が、目立たない時期だからこそ、2軍でじっくりと再調整をして出直しすべきだと思う。私も微力ながら打撃フォームを修正するためのサポートもできる。