SKE48・熊崎晴香が語る中日ドラゴンズ愛と、ファンと歩んだ初センターまでの12年間の道のり
【仕事とプライベートの境界を保ち続けた6期生の"絆"】 ――SKE48に入るまでには、どのような経緯があったのでしょう。 中学生の頃、NHKドラマ『中学生日記』に一般公募から出演させてもらって、そのときの共演者のお姉さんがSKE48のメンバーだったんです。その共演者の友達が名古屋・栄の劇場に連れて行ってくれたんですけど、たまたまファンの方がSKE48 の応募用紙を配っていて。ちょうどドラマも終わるタイミングでしたし、撮影を通じて演技の楽しさを感じ、芸能界への憧れを抱くようになっていたので、オーディションを受けてみることにしました。 ただ、私にはこれといった特技もなく、ダンス経験もなかったので、正直受かるとは思っていなかったんです。だけど、元気だけはあったので、審査ではおどおどしないように、踊れないながらも笑顔でずっとジャンプをしていました。結果的に合格することができて、どんな理由で審査に通ったのかはわかりませんが、熱意だけは伝わったのかな、と。すごくうれしかったです。 ――実際にSKE48の一員となって、加入前後でグループの印象に違いはありましたか? けっこうありました。いちばん驚いたのは、思っていた以上に"アスリート集団"のようなグループだったことです。私はこの世界に、可愛らしく、爽やかで、キラキラしたイメージを持ったまま入りました。ですが、初めて見た劇場でのステージで、先輩方は前髪で顔が見えなくなるぐらいに頭をブンブン振って、滝のように汗をかいていたんです。想像と違いすぎてびっくりしちゃいましたが、いまでは私も、そんな先輩方の"SKE魂"を受け継ぎ、前髪を気にしないぐらい激しく踊れるようになりました(笑)。 公演以外でも、バスに乗るときは先輩に座席を譲ったり、楽屋のお弁当を取る順番も先輩が先だったりと、予想以上に体育会系でした。アイドルの世界の厳しさをひしひしと感じながら、私自身かなり鍛えられましたね。私たち6期生は厳しい時代との狭間のメンバーなので、どちらも難しいな、と思いながら生活していました。 ーーそういった経験を重ねてこられたからこそ、活動のなかで6期生の絆の深さを感じます。12年間支え合ってきた同期の存在を、あらためてどう感じていますか? ものすごく信頼が厚いのが6期生だと思いますし、ファンの方からも「なんでそんなに絆が強いの」と言われたりもします。だけど、じつは私たち、プライベートで全然一緒に遊ばないんですよ。 それでも仕事では一緒にいるとやりやすく、心強い存在なんですよね。それに、仲が良すぎない絶妙な距離感で12年間を過ごしてきたからこそ、メンバーに会うたびに、何か新しいものが生まれるような刺激を受けたりもします。6期生だけで単独ライブをやらせていただいたこともありましたし、みんなと出会えてよかったなって、いまでも思います。