20年ぶりの新紙幣導入 対応迫られるラーメン店、中古券売機も活況【WBSクロス】
導入まで2カ月を切った「新紙幣」についてです。約20年ぶりにデザインが一新され、1万円札は渋沢栄一になります。新紙幣への切り替えで対応に追われる現場を取材しました。 全国に6つの工場を持つ国立印刷局では、2022年度から新紙幣の印刷を行っていて、今年度までに合わせておよそ75億枚を印刷する計画です。新紙幣の導入に向けて鉄道各社でも動きがあります。 1日に160万人以上が利用する東急電鉄・渋谷駅。新紙幣の導入に向けて券売機のリニューアルを進めていました。 「切り替えは間に合いますか?」(記者) 「実は2023年12月より(新紙幣対応の)改修は開始していて、ほぼ改修は完了している」(東急電鉄整備課の諸星宏和主事) 東急電鉄には500台以上の券売機や精算機がありますが、その99%以上が既に改修が完了しています。
ラーメン店「間に合わない」
一方でこんな現場もあります。 てんこ盛りの野菜に分厚いチャーシューが盛られたラーメンが自慢の東京・葛飾区にあるラーメン店「豪麺マルコ」。西谷寛店長を今悩ませていることがあります。 「7月から新紙幣が発行されることでまだ(券売機が)古い状態。紙幣が切り替わるということだが、(券売機を)発注しても間に合わない」(西谷店長) 新紙幣に対応する券売機の需要が高まり、今メーカーに発注しても、7月には間に合わないと言います。 「7月切り替わった後、どう対応する?」(記者) 「(この券売機に)対応するお札と交換するしかない。だってどうしようもない」(西谷店長) こうした中、別の対策で乗り切ろうとする動きもあります。 「日本総合券売機」は券売機を取り扱う専門店。今から新しい券売機を発注した場合、納品は10月以降になるといいます。そこで注目されているのが、新紙幣に対応した中古の券売機で問い合わせが去年と比べて2倍以上に増えています。紙幣を読み取る部品を交換することで、新紙幣に対応できるといいます。