「クリスマスの時期に、レストランを訪れる人々のストーリーを音楽とともに楽しんでもらえれば」と話す高泉淳子さん＝東京都内で、明珍美紀撮影

　劇作家、俳優の高泉淳子さんが台本や演出を手がけ、自ら主演する「僕のフレンチ」が21、22日に東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテル2階のライブ＆ダイニングクラブ「ジェイジーブラット」で上演される。クリスマスの時期にレストランを訪れる人々のストーリーを芝居と音楽でつづる「大人のエンターテイナーショー」で、1989年からのロングラン公演だ。ミュージシャンのダイアモンド☆ユカイさん、ミュージカル俳優の石井一孝さんが日替わりでゲスト出演し、22日はライブ配信も行われる。 　クリスマスの夜、一人の女性がレストランを訪れたところから物語が展開する。「おひとりさま」の女性を温かく迎えるギャルソン（ウエーター）。そこに現れる男性客――。高泉さんは、この女性やレストランのオーナーを演じ分け、ギャルソン役には俳優の小林隆さん、シャンソン歌手のレジョン・ルイさんらが登場。バイオリニストの中西俊博さんらによる演奏もある。 　高泉さんは有志で結成した劇団「遊◎機械/全自動シアター」（すでに解散）時代の89年、「ア・ラ・カルト」と題したライブショーを企画し、東京の青山円形劇場でスタートした。同劇場の閉館（2015年）後も場所やスタイルを変えて継続し、19年に「僕のフレンチ」に改名。新型コロナウイルス禍が広がった20年は無観客のライブ配信に切り替えた。 　「この間、私も観客のみなさんとともに年を重ねてきた。閉そく感が漂う大変な時代に私たちは生きているけれど、師走のひととき、音楽と芝居で心を癒やし、新たな年を迎えていただければ」と話す。 　なお、「僕のフレンチ」のシアターバージョン（劇場版）の公演が11～15日に東京・有楽町の「I′M　A　SHOW（アイマショウ）」で行われ、一部がアーカイブ配信（ゲストは三谷幸喜さんら）されている。また、25日は大阪の近鉄アート館（あべのハルカス近鉄本店ウイング館8階）で、「僕のフレンチ」にちなんだクリスマス・ライブ・ショーを開催。ゲストにミュージシャンのROLLY（ローリー）さんを迎える。 【明珍美紀】