手に持つアマゴから色鮮やかな卵を採取する藤山さん＝静岡市葵区梅ケ島

　静岡市葵区梅ケ島の観光施設「魚魚（とと）の里」で17日、清流にすむ淡水魚「アマゴ」の採卵と人工授精が最盛期を迎えた。 　毎年、2～3年かけ育てた親魚が成熟期を迎える秋季に行う作業。養殖施設では、担当者が体長30～45センチの雌の腹部をナイフで開き鮮やかな黄色い卵を次々と取り出して人工授精し、ふ化用の水槽へと移した。早ければ1カ月後に体長1センチほどの稚魚が誕生する。 　10月12日から開始した作業は11月上旬まで数回に分け行い、約20万個の卵を採取する予定。担当した地域おこし協力隊の藤山達広さん（39）は「粒が大きくてしっかりとした卵。元気な稚魚がたくさん生まれそうで今後に期待が持てる」と笑顔で話した。