熱中症対策に毎日‟冷却ジェルシート”を使用する夫。「扇風機」や「エアコン」を使ったほうがよいのでは?
暑い季節になると熱中症対策を考える必要性が出てくることもあるでしょう。涼しさをキープするために、冷却ジェルシートを使用している人もいるようですが、その効果については疑問に感じることもあるかもしれません。 確かに冷却ジェルシートは「冷たさ」を感じられるアイテムですが、熱中症対策としても効果があるのか確認しておきましょう。 本記事では、冷却ジェルシートの熱中症予防効果について、毎日冷却ジェルシートを使用した場合にかかる費用を扇風機やエアコンと比較してご紹介します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
冷却ジェルシートが持つ効果とは?
冷却ジェルシートといえば、発熱時におでこや体に貼って使用する人が多いでしょう。 冷却ジェルシートはジェルに含まれる水分の蒸発によりシートを貼った部分を局所的に冷やすことで、皮膚の表面温度を2度下げることが期待できます。 そのため、夏の暑さ対策として購入する人も多いようです。ただし、体温そのものを下げることはできないため、発熱時に熱を下げる目的で使用するというよりは、熱による苦痛を緩和する目的として使用するものと考えた方がいいでしょう。 体全体を冷やす効果はないようですが、貼り付けることで「気持ちがいい」と感じると副交感神経が優位になり、苦痛が緩和されると考えられます。
冷却ジェルシートに熱中症対策の効果はあるのか?
冷却ジェルシートを貼ると冷たさを感じるため、熱中症対策としても効果があると思う人もいるでしょう。実際には、熱中症になった場合は全身を冷やさなければなりません。 通常、暑いときや運動をしたときに体温が上昇した場合、汗の蒸発などにより熱を体外に放散して体温調節を行っています。 具体的に説明すると、通常、体内に熱がたまるとその熱が血管に移り、熱い血液が体表の皮膚近くの毛細血管に広がり、発汗などによって体外に熱を放出して血液の温度を下げることで体を冷やすという仕組みです。 しかし、体のバランスが破綻すると体温調節がうまくできなくなり、熱くなった血液をうまく冷やせず、熱いままの血液が体内に戻っていってしまうことがあります。そのため、冷却ジェルシートで部分的に冷やしても、効果が得られる可能性は低いと考えられます。