阪急の「沖縄フェア」開幕、大阪で愛された味も…全40店揃う 催事担当「島人の創造力に注目」
沖縄のグルメや工芸品が集まるフェア『おいしいかわいいOKINAWA 沖縄展』が、6月5日から「阪急うめだ本店」(大阪市北区)でスタート。現地ならではの「島人のモノづくり」にスポットをあて、40店が並ぶ会場で沖縄気分を楽しめる。 【写真】牛そば(1201円)各日100食限定 ■ 大阪で愛された「沖縄そば」、催事初登場 出店店舗のひとつ、『沖縄居酒家 石垣島』は、2006年から8年間、大阪市内で愛された石垣島の家庭料理店。店主・池間顕市さんの地元・石垣島へ移転後も、かつての常連客が訪れるそうで、「大阪には『ロハスフェスタ』で年2回来ていますが、物産展への出店は初めて。大阪時代のお客さんも楽しみにしてくれて、みんなが喜んでくれるのがうれしい」と笑顔を見せる。 今回は石垣島ならではの「八重山そば」など3種をイートインでき、看板メニューは「牛そば」(1201円・各日限定100食)。県産牛をにんにくが香る自家製タレで炒めた人気メニュー「スタミナ焼き」をそばに乗せた一品で、カツオと豚骨ベースのやさしい塩味の出汁と相性抜群。食べ進めるとタレが出汁になじみ、ラーメン風に味変する。 奥さんの真裕子さんは紅型作家としても活躍中で、店頭では扇子や御朱印帳などのグッズも販売。沖縄の伝統的な染色技法による染物は、大胆な配色や鮮やかな色合いが魅力で、「昔ながらの松などの柄ではなく、ブーゲンビリアなど身近な石垣島の植物をモチーフにしています」とモダンな柄も取り入れるのが真裕子さん流という。 ■ もずく、紅芋・・・ユニークな沖縄の逸品も 会場にはバイヤーおすすめの沖縄素材を堪能できるグルメが続々。久米島の韓国料理店「久―韓(くーかん)」の「もずくキムチ」(100g・376円~)や「さわのや」の「もずくかき揚げ」(335円)は、酒の肴以外にもご飯に乗せればオリジナル丼としても楽しめるとか。 注目のスイーツ店も充実し、大阪・堺「LAMP」は沖縄の人気店から技法とレシピ受け継いだオリジナルの「生ジェラート」(594円~)を販売。その場で紅芋など生フルーツをジェラートにミックスさせるみずみずしさが特長で、開店直後から多くの客が訪れていた。 催事担当者は「今回は地域くくりではなく、島人のクリエイティビティ(創造力)に注目しました。近年は沖縄へ移住した若い世代の方の起業が増えているので、伝統とかけ合わさった新しいグルメや商品にも注目してもらえれば」と話す。 ほかにも、イリオモテヤマネコなど動物柄の愛らしい食器類がそろう「やちむん」(焼き物)やアクセサリーの工芸品コーナーも。「阪急うめだ本店」9階催場にて、6月10日まで開催。営業は朝10時~夜8時(最終日は夕方5時まで)。 取材・文・写真/塩屋薫