連載から52年『ベルサイユのばら』初の長編アニメ映画化、原作の池田理代子さんも太鼓判
アニメーション映画『ベルサイユのばら』の完成披露試写会が8日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。 連載から52年『ベルサイユのばら』初の長編アニメ映画化、原作の池田理代子さんも太鼓判 1972~73年に「週刊マーガレット」(集英社)で連載され、コミックの累計発行部数は2000万部を超える池田理代子さんの同名漫画が原作。フランス革命期、男装の麗人オスカルとオーストリアから嫁いできた王妃マリー・アントワネットらの恋と運命を描く。
これまで、宝塚歌劇団による舞台、テレビアニメ、実写映画などで“ベルばら”ブームを巻き起こしてきたが、連載開始から52年を経て完全新作で初の長編アニメ映画化となる。舞台挨拶にはオスカル役の沢城みゆき、マリー・アントワネット役の平野綾、アンドレ役の豊永利行、フェルゼン役の加藤和樹、ナレーションを担当した黒木瞳、吉村愛監督が登壇した。 企画の開始からコロナ禍での中断などもあり、約8年をかけて完成。吉村監督は、「私も大ファン。ずっと愛されている作品の歴史の一つになれることがうれしい。長く愛していただければ幸いです」と声を弾ませた。
声優陣は、劇中歌を録音してからアフレコに臨むスタイル。沢城は、「歌を入れたのが3年前。本当にこの日を迎えられた。台本を初めて読んだ時、オスカルの『フランス万歳』というセリフをちゃんと言えなければ終われないとプレッシャーがあった。オスカルの真っすぐで透徹した意思を持ってアフレコをして、納得のいくものにたどり着いた。今は自信と期待を持っている」とアピールした。 黒木は、高校1年の時に宝塚歌劇団の「ベルサイユのばら」福岡公演を見て芸能界を志したほどの大ファン。アニメ映画化を知り「民衆の一人でもいいから参加させて」と立候補し、ナレーションを担当することになった。「40数年、エンタメの世界に身を置く原点で宝物のような作品。凄く幸せな日々でした」としみじみ語った。
池田理代子さんもサプライズで登場し、「長い時間をかけて、これほど忠実に仕上げてくださるとは。我が作品ながら泣けてきました」と太鼓判。今月18日の誕生日を祝節し、巨大バースデーケーキとバラの花束を贈られ、「祝ってもらえる年ではありませんが、意外でうれしいです」と感激していた。 『ベルサイユのばら』は、来年1月31日に全国で公開される。 取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元