【チャンピオンズC】5戦無敗のセラフィックコールに複数の不安要素 データで導く「過信禁物の注目馬」
血統にも凡走データあり
最後は血統面に関するデータを紹介する。種牡馬系統別の成績では、ノーザンダンサー系が【1-1-1-17】勝率5.0%、連対率10.0%、複勝率15.0%とやや苦戦気味である。 ノーザンダンサー系をさらに細かい系統別に分析すると、好走していた3頭は全てヴァイスリージェント系であり、同系統は【1-1-1-2】勝率20.0%、連対率40.0%、複勝率60.0%と抜群の成績を収めていた。これに対してヴァイスリージェント系以外の産駒は【0-0-0-15】と1頭も好走馬が出ていなかった。極端なデータが出ているだけに、ノーザンダンサー系の馬はヴァイスリージェントの血の有無をチェックして取捨選択を行いたい。
データで導く「過信禁物の注目馬」
ここまでに紹介したデータをまとめると、当レースにおける不安要素は以下の通りである。 ・前走がJRAのレース ・前走初角10番手以下 ・父がヴァイスリージェント系以外のノーザンダンサー系 これらを踏まえて、今回はセラフィックコールを「過信禁物の注目馬」として挙げる。 5戦5勝と無敗のまま重賞ウィナーとなった新星だが、今回は先述した3つの不安データの全てに該当している。また、前走のみやこSは2着メイクアリープ、3着ウィリアムバローズに重賞勝利歴がなく、ハイレベルな一戦であったとは言い難い。今回は一気の相手強化となるだけに、後方一気の大味な競馬で、GⅠでも通用するレベルにあるかは疑わしい。 能力の底が見えない怖さはあるが、不安要素も多く信頼は置きにくい。上位人気に推されることは必至なだけに、オッズ妙味を鑑みれば軽視が妥当と判断する。 ライタープロフィール 藤川祐輔 98年生まれ、新進気鋭の若手ライター。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。以前は別媒体での執筆を行っていたが、より「予想」にフォーカスした記事を書きたいと考えSPAIA競馬への寄稿をスタート。いつの日か馬を買うのが夢。
藤川祐輔