ミズノがノンアルビール!?運動後の〝後ろめたさ〟なく飲める一杯が人気 PUHAAH、販売開始7カ月で売り上げは目標の4倍
ミズノの会議で複数回の報告を経て、販売に向けたゴーサインが出た。2022年4月から、公式サイトでテスト販売の実施にこぎつけた。 だが、ミズノは食品や飲料を開発した経験がない。瓶の保管方法や食品関係の法律など「何もかもがゼロからのスタート」だったと、近藤さんは振り返る。知見がある人が社内にはおらず、アイデアを自分で考えて提示しなければならなかった。販路開拓や商品管理について勉強したり、南信州ビールの竹平さんと相談したりして「新領域での商品開発」にたどり着いた。 ▽「このために頑張った」ランナーの一言に手応え 2023年4月に長野市で開かれた「長野マラソン」では、チームのメンバーと一緒に完走後のランナー向けにプハーを提供した。疲れ切ったランナーが飲んで「このために頑張った」と笑う様子に、近藤さんは手応えを感じたという。 プハーは2022年4月の販売開始から約7カ月で目標の4倍ほどを売り上げた。群馬県や茨城県では、ヨガやスポーツのイベントでも提供されるなど活用の場は広まっている。
「ミズノが出すなら納得感があるね」というお客や得意先からの声も多いという。近藤さんは「多くの人にプハーの爽快感を味わってほしい。ミズノとして、心理面からもスポーツをする人たちを支えていきたい」と話した。 南信州ビールの竹平さんは「スポーツを楽しむ人たちに飲料を提供するなんて、考えたこともなかった」と振り返る。全く違う業種がタッグを組み、一つの商品を完成させたことに「未来を感じた」。製造コストの削減や、缶入りのバリエーションを増やすなど次のステップにも取り組む考えだ。 プハーはミズノの公式サイトなどで購入できる。330ミリリットルの瓶入りで6本1セット、サイトでの販売価格は3240円。