井上尚弥、ファイトマネーもモンスター級!アマゾンの次はサウジのオイルマネーか 日本で試合しネットで世界に?
■ 「井上が日本以外で試合をする意味は?」 アラム氏は、「彼はボクシング界でレジェンドになっており、日本だけではなく、世界中のボクシングファンの皆さんがチャンピオンの試合を集中して見る。日本であれだけの人気と強さを持つ選手はいない。そして、日本は現在、世界で軽量級の中心になっている。今回の東京ドームの4つの世界戦もすべて軽量級の試合だ。井上が国外で試合をするのは何のためかと、逆に聞きたい」と強調した。 井上の試合が日本で開催されることで、他の選手たちもドームのような大きな舞台での興行を踏めることにつながるという捉え方だ。 実際、井上が統一王座になった後に返上したバンタム級の4本の世界ベルトは、井上戦の前の試合で武居由樹(大橋)がWBO王者になり、日本勢が独占した。 地上波ではない配信ビジネスは時差こそあれ、世界でのライブ中継を可能にする。その上で、軽量級の潮流は、井上を中心に、日本のボクサーが世界を席巻している。 もちろん、井上の国外マッチに食指を動かすのは、サウジアラビアだけではない。 井上の勝利後、リングに上がったのは、IBF、WBOのスーパーバンタム級1位のサム・グッドマン(豪州)。井上は「次戦は9月ごろ、隣にいるグッドマン選手と防衛戦をしたい。これから交渉していきたい」と予告した。
■ オーストラリアや英国で、との説も 実は、豪興行大手『No Limit』のジョージ・ローズCEOが、井上のタイトルマッチを年内に豪州で行う構想を地元メディアの取材で語るなどしていた。実現性はともかく、井上のマッチメークは世界中から需要が高まっているのは間違いない。 サンケイスポーツは、興行をサウジアラビア政府が主催し、開催地は英国の首都ロンドンにあるウェンブリースタジアムが浮上し、井上のファイトマネーは1000万ドル(約15億円)が視野に入るとビッグプランの可能性を報じた。 井上は当面、スーパーバンタム級で歴史的な強さを証明していくことになるだろう。その後の展開は、開催場所だけでなく、階級にも注目が集まる。 アラムCEOは5月4日、今後の対戦相手としてIBF世界フェザー級王者、ルイス・アルベルト・ロペス(米国)との可能性に自ら言及した。当面はスーパーバンタム級で伝説的な強さを残していくだろうが、フェザー級で世界のベルトを巻けば5階級制覇となる。 試合をするごとに強さと輝きを増していく“モンスター”から、ますます目が離せない。 >>写真(8枚)で振り返る井上尚弥戦 【関連記事】 WBCやWBA…プロボクシング4団体って? なぜテレビでやらない? 巨額ファイトマネーは? 2階級4団体統一を成し遂げた井上尚弥、タパレス善戦の理由と井上攻略の糸口 4団体王座統一をかけてタパレスと戦う井上尚弥、どこまで強くなるのか?
田中 充