鳥越俊太郎氏が都知事選の出馬を正式表明(全文1)時代の流れを少し変えたい
ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が12日午後2時から記者会見を行い、14日に告示される東京都知事選への出馬を正式に表明した。 【中継録画】鳥越俊太郎氏が都知事選への出馬を正式表明 鳥越氏は、野党4党の「統一候補」として立候補する見通しで、「統一候補」には元官僚の古賀茂明氏や今回で3度目の挑戦となる弁護士の宇都宮健児氏も擁立する候補として挙がっていた。 鳥越氏は、毎日新聞社に入社しサンデー毎日編集長を経て、テレビ番組のキャスターを務めた経歴がある。
納税者意識をしっかりと胸に受け止めて仕事をしていきたい
司会:本日はお集まりいただきまして、ありがとうございました。ただ今より、鳥越俊太郎さんの東京都知事選出馬会見を行わせていただきます。本日、司会をさせていただきます、鳥越さんの友人のフリーアナウンサー、柴山延子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。それでは鳥越さん、よろしくお願いいたします。 鳥越:はい。今日はお忙しい中をたくさんお集まりいただきまして、ありがとうございます。それではこれから東京都知事選の出馬に関する私のごあいさつをさせていただきます。 私、鳥越俊太郎、生まれは九州でございまして、東京都民ではございませんが、ちょっと今でも九州のなまりが消えない東京都民でございます。30年ぐらいは住んでますので一応、東京都民の資格は持っているつもりでございますが、今日はそんなに長い時間はかけませんので、だいたい3つぐらいのことを申し上げたいと思います。 まず第一にやはり、東京都政は猪瀬さん、舛添さんという2人の知事の時代に、残念ながら政治と金という、よくある話ですけれども、なぜか二代続けてお金の問題で任期を全うすることができなかったという、こういう事態があります。そのことによって東京都政が大変な混乱に陥ったということは皆さんご存じのとおりですけれども、そのことについてやはり私はちゃんと受け止めて、どこに問題があって、私がもし幸いにして皆さんに選んでいただいて、その任に当たることになったときは、何に気を付けなければいけないのか、何を心に留めておかなきゃいけないのかということについて、まずお話をしたいと思います。 皆さんもご存じのとおり、近代市民社会というのは基本的に何で成り立っているか。これは私たち国民、東京都の場合は東京都民が汗水流して働いて収める税金で成り立っています。税金で東京都、都庁、もしくは東京都議会といった行政府、立法府の役所が運営をされている。そのことをまずしっかりと確認しなきゃいけない。この税金という問題は、日本ではともすれば忘れられがちになってしまう。これは何も金を使う側のお役人(※判別できず)とか、議会の先生方だけではなく、納めたほうも、自分たちが納めたということの意識が希薄になる。その結果として権利の行使である投票率がいまひとつ上がらない。選挙の投票には行かない。つまりこれは税金を納めていることの権利として投票という権利が生じているわけですけども、それをなかなか行使しない人が多い。 そして、特には舛添さんの場合に典型的に見られるのは、私たちが、私も皆さんもそうだと思いますけどね、相当、都税、区民税って払ってるでしょう。僕も本当に、うわー、こんなに払ってるのかって思いますよ。この都税をね、やっぱり使うときに、舛添さんがね、東京都民が汗水流して働いて納めた税金を使ってるという意識がどっかもう飛んでた。だからこそ外国行くときはファーストクラス。で、スイートルームに泊まるというとんでもない税金の使い方をされてた。こういうことはやっぱり納税者意識と、それから税金で付託を受けているという、その意識がどっか希薄になっている、その結果としてそういうことが起きている。 だからこれは、よく政治と金という言い方をしますけど、政治と金という問題では言い尽くされない、もっと深く言えば税金をどう使うか。そのことをどれだけ意識してちゃんと仕事で、行政なら行政、立法なら立法の仕事に当たってるかということが問われてるんだと思うんですね。そのことを私はしっかりと。 私は大学で歴史を学んできた人間として、やはり歴史的に税金、納税、英語で言うとタックスペイヤーということですけども、この納税者意識ということをしっかりと私は胸に受け止めて、もし、これは結果を見ないと分かりませんけれども、そういう場に私が立つことになった場合は、そのことを十分心に留めて仕事をしていきたいなと思います。これはおそらく今後もずっと続いていく問題ですから、大変重大な問題だと思います。 私は現在、皆さんもご存じのように76歳になります。友人に言わせると76にはとても見えないと言ってもらえますけども、実際の実年齢は76歳です。ということは、残りの人生は、そんなにもうね、何十年もあるわけではないと思っています。残り時間はそんなにあるわけではないと思います。私の残りの人生の何分の1かを使って、もしそういう任務を与えていただける、そういうチャンスを与えていただけたら誠心誠意、力を込めて自分の力を東京都、住んでよし、働いてよし、環境によしという、この3つのよしを持つ東京都のために、私の全力をささげたいというふうに心から思っております。これがまず第1に申し上げることです。