57歳で解雇されて予定外にFIREしたが、結果には満足している。投資のおかげで生活には困らなかった(海外)
本記事の筆者である退役軍人のクリス・モット氏は57歳のときに解雇され、再就職先が見つからなかったため引退することにした。 【全画像をみる】57歳で解雇されて予定外にFIREしたが、結果には満足している。投資のおかげで生活には困らなかった その後、モット氏とその妻は、カリフォルニアの自宅を売り、旅行用トレーラーを購入。そして、旅に生きることを決めたという。 夫妻にはIRA(個人退職勘定)と貯蓄口座、そして投資ポートフォリオがあり、それらを退職後の生活に利用している。 私は退役軍人で、これまでさまざまな組織や政府機関で働いてきた。ときには私企業の立ち上げや運営に携わることもあった。多くの人と同じように、私は40代半ばを過ぎるまで、退職することなど考えたこともなかった。65歳か70歳まで働くつもりだったが、どうやら妻はまったく違う考えをもっていたようだ。 2022年に私が失業したとき、私の妻はこう捉えた。夫婦ふたりでリタイアし、ずっと旅をしながら生きる暮らしを始める絶好の機会だと。2002年にキャンピングトレーラーを買って以来ずっと、それが妻の夢だったのだ。私たちは息子とともに、数多くの夏や年末の休暇を、アメリカ西部やカナダを旅しながら過ごしてきた。 57歳で、社会保障を頼ったり、退職金口座からお金を引き出したりするにはまだ若すぎた私は、お金のことが気がかりだったが、それでも妻の夢を実現しようと思った。そしておよそ1年後、私のポートフォリオが、以前働いていたころと同じぐらいの収入をもたらすようになっていた。 以下、私の早期退職までの道のりを紹介しよう。
人生の転換期に来ていたことに気づいていなかった
私たち夫婦は、カリフォルニア州オレンジ郡ヨーバ・リンダの広い敷地にマイホームを所有していた。当時まだ1歳だった孫娘に会うために、妻がひとりでワシントン州のバンクーバーへ行った。数日が過ぎたころ、義理の娘が私に、妻と赤ん坊の写真を送ってきた。妻は、もう何年も見たことがないほどの満面の笑みを浮かべていたのだ。 それを見たとき、私は自分の人生が転換期にさしかかっていることを悟った。ただ、どれほどの変化が訪れることになるのか、まだ気づいていなかった。 妻がその旅行から戻ってきてから、私たちは引っ越しする計画を立て始めた。そのとき住んでいた家は状態がよかったが、売りに出す準備は整っていなかった。私もまだ定職に就いていた。会社のためにリモートで働けるように手配し、妻の姉妹が介護の必要な妻の母親のもとへ引っ越すことが決まった。 数カ月かけて家を売りに出せる状態にまで整理したのち、1週間後には家を売りに出し、エスクロー(第三者預託)の手配を済ませた。そこからの展開は早かった。 そうしたことをしている真っ最中、義理の母が重病を患い、他界した。加えて、雇用主がリモートワーク契約の見直しを行ない、私は解雇されることになった。