57歳で解雇されて予定外にFIREしたが、結果には満足している。投資のおかげで生活には困らなかった(海外)
家を売ったお金が旅の資金になった
義理の母の遺産を妻の姉妹と整理し、オレンジ郡の家の売却が終了したあと、私はそこから得た収益を自分の貯蓄口座とIRA(個人退職勘定:米国で最も一般的な退職後資金積立制度)に投じた。私たち夫婦の場合、資産の大半は専門家に管理してもらっていたが、自分で管理していた投資口座と普通預金口座にも少額ではあるが貯蓄があった。 私たちは2万ドル(約300万円)を費やして、新しい9メートル級のグランドデザイン5輪トレーラー、そしてそれを引っ張るためにダッジ ラム2500(Dodge RAM 2500)を買った。4分の3エーカーの土地に立つ220平方メートルの家から、27平方メートルのトレーラーにダウンサイジングしたのである。家は失ったが、ホームレスになったわけではない。 私は家計簿ソフトを使って旅の予算を計算している。20年のキャンプ経験があるので、あらゆる要素を含めた予算管理が可能だ。数週間に1回のコインランドリー費用や、キャンプ場のシャワー代なども忘れない。またスターリンク(Starlink)とインターネット契約を結んでいるので、いつでもネットとつながることができる。 家や自動車のローンがなく、光熱費や固定資産税もないので、月々の生活費は投資からの収入だけでまかなえている。言い換えれば、元金を減らすことなく、収益だけで生活しているのである。
退職金
退職してからブローカーのように一日中投資のことを考える生活を送るのは嫌だったので、プロを雇うことにした。したがって、夫婦の投資の大部分は、プロによって、さまざまな地方債や中成長株のミックスの形で管理されている。目標は収入の確保と資産の保持だ。ブローカーに年間6000ドル(約90万円)ほどを支払うことになるが、そうした取引を自分でやらなくてもよくなるので、出費に見合った価値があると感じている。 このポートフォリオから得られる収益の大部分は非課税で、全額が収入となる。それ以外には、IRAと普通預金口座があり、自分で管理する小規模な投資ポートフォリオもある。 私はブローカーと定期的に連絡を取り合いながら、みずからすべてを把握することに努めている。毎月ポートフォリオから生活に必要な額が自動で支払われるように手はずを整えた。また、執筆活動を通じても、少しの収入がある。大金が舞い込んでくるわけではないが、快適な暮らしは維持できている。 そのうちいつか、IRAからの引き出しや、社会保障の申請なども検討することになるだろう。しかし、それはまだ数年先の話だ。