自民都連の裏金疑惑が石破首相に飛び火確実…「新事実発覚なら調査」のはずが“ゼロ回答”でゴマカシ
新たな事実ではないのか。16日の参院予算委員会で、自民党東京都連の政治資金パーティーを巡る疑惑を追及されたが、石破首相は例によって「ゼロ回答」だった。 兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に 都連は2023年1月開催のパーティーで、20万円超のパー券を購入した複数の団体の名称や金額の一部を収支報告書に記載していなかった。神戸学院大の上脇博之教授が6日付で、当時の都連会長だった萩生田光一元政調会長らを政治資金規正法違反容疑で東京地検に告発。これまでの派閥裏金事件とは全く別の疑惑だ。 さらに、都連は12日に22~23年分の収支報告書を訂正。20万円超のパー券購入者のうち13の個人・団体からの計832万円の収入が不記載だったことが判明したばかり。 これまで石破首相は「新事実が発覚したら調査する」と言っていた。なのに、16日は野党議員に「再調査しないのか」と突っ込まれてもゴニョゴニョ。現都連会長の井上信治元万博相に「捜査への協力と、判明した事実を明らかにするよう指示した」と答弁したが、ゴマカシに過ぎない。都連OBが言う。 「都内に30の衆院小選挙区があり、大勢の地方議員を擁する都連は巨大な権限を持ち、党本部の意向など簡単には聞き入れない。『党本部がゴチャゴチャ言うな』という態度です。『新事実があったら明かせ』と井上さんに言っても無駄ですよ。そんなことは石破総理も分かっているはず。とりあえず、『指示した』と口先で言っただけでしょう」
「中抜きは長年、当たり前のように行われていた」
都連には、他にも「政治とカネ」の問題がくすぶっている。都議会で自民は最大会派だ。その政治団体「都議会自民党」が開いたパーティーを巡り、都議がパー券販売ノルマ超過分を中抜きし、裏金化していた疑惑が浮上。既に東京地検特捜部が関係者から聞き取りを進めているという。 「複数の都議が特捜部の聴取を受けたといわれ、具体的な議員名も飛び交っています。ある都議は観念したのか、引退を決めたともっぱらの噂。年末に特捜部が立件に動くとの見方もあり、関係者は皆、そわそわと落ち着かない様子です」(都政関係者) 都議会自民OBは「中抜きは長年、当たり前のように行われていた。それは主催団体が都連だろうと都議会自民だろうと変わらない」と証言する。複数の国会議員が所属する都連のパーティーにまで裏金疑惑が及べば、国会で追及される事態になるのは確実だ。 「都連には現職閣僚のみならず、各省庁の副大臣・政務官も所属している。彼らの不記載や裏金が発覚すれば、追及の舞台は予算委だけでなく各委員会に拡大するだろう。年末にも誰かが立件されるような事態になったら、来年の通常国会で徹底追及だ。もちろん、石破首相の責任も問う」(ある野党議員) 来年も裏金国会は続くのか。新事実が続々と発覚すれば、石破首相はゴマカシ切れなくなるに違いない。 東京都議会の最大会派で政治団体の「都議会自民党」が開いた政治資金パーティーを巡り、都議がパー券ノルマ超過分を中抜きし、裏金化していた疑いが浮上。そのスキームとは? ●関連記事【もっと読む】『自民党都議会でも裏金疑惑!やはり浮上した“安倍派スキーム”…すでに特捜部が動き、石破政権は大ピンチ』で詳報している。