林陵平がアーセナルのチーム戦術、選手の特長を徹底解説 悲願のプレミア制覇なるか
【今後はシーズン20点取れるCFが欲しい】 ――アーセナル相手に引いてくるチームもありますが、そういうなかでもここまで得点できている要因は何でしょう? 以前と比べると、相手の背後のスペースを取るアクションがすごく増えているのが、今季のよさだと思います。 相手DFライン手前の狭いスペースでの崩しもアーセナルの特徴だと思いますが、結局はその最終ラインの背後を、どれだけ取りに行けるかがポイントになります。先ほど言った右サイドの3人の関係性やいろんな形で、個人でもグループでもそこを取りに行けるのが、今のアーセナルが強いなと感じさせるところです。 ――どこからでも点が取れるのはアーセナルらしさだと思いますが、一方でスーパーなストライカーがいればというのは、今後の伸びしろの部分になりますか? そこをアルテタ監督がどう考えているかですね。僕もやはり、最後はセンターフォワード(CF)が勝負を決めると思うので。ガブリエウ・ジェズス、エドワード・エンケティア、ハヴァーツらがプレーしていますが、ここにやっぱり点取り屋が欲しい。 マンチェスター・シティは、アーリング・ハーランドを獲得したことでチャンピオンズリーグを獲れたのもあります。アーセナルはいろんなところから点が取れるチームなんですけど、「最後は誰?」という部分はこれからの課題かなと。 僅差の勝負で、攻め込んでいるけど点が取れない。誰が取ってくれるんだよとなった時に、シーズン20点以上取れるCFが必要にはなってくると思います。
沖永雄一郎●構成 text by Okinaga Yuichiro