「自画撮り画像メールしないで」小中高生の被害防止へ呼びかけ
長野県教委と県PTA連合会などが14日、子どもらの「自画撮り被害」防止などネットの安全利用を呼び掛ける共同メッセージを全県の学校や保護者に送りました。自画撮り被害が増えているとして、「自分の裸をスマホなどで撮影、送信しない」などネットやスマートフォンの利用上の注意を促す内容。写真や動画の投稿が年齢とともに増える傾向もあり、地域ぐるみでネットの適正な利用に取り組む狙いです。
友達同士で裸の画像・動画の交換「やめて」
共同メッセージは県教委、県PTA連合会、県高校PTA連合会の連名で県内の小中高校の児童生徒、保護者などに配布。最近全国で増えつつある自画撮り被害を中心にネット利用に関わるトラブルから子どもたちを守る対策を示しています。 自画撮り被害は、小中高校生らがだまされたり脅されて自分の裸の写真を撮影させられ、メールなどで送らされる被害。いったんネット上に上がってしまうと画像が拡散するなどして削除や回収はほぼ不可能。共同メッセージでは「生涯にわたって、ずっと不安な気持ちで過ごさなければなりません」と、深刻な被害を指摘しています。 警察庁の資料などから「被害児童生徒の52.9%が中学生」「ネットで知り合った男女の中学生同士でも裸の画像をスマホで撮影させ、送信させてパソコンに保存すると、児童買春、児童ポルノ禁止法で処罰の対象になる可能性があります」と例示。小中高校生に、友達同士での裸の画像や動画の交換などは絶対にしないよう呼び掛けています。 このうち小学生に対しては、ネットが楽しく便利であると同時に、いじめや悪口、知らない人からのメールなどで「悲しい思い」や「こわい思い」をすることもあると説明。「ネットで知り合う人は本当はどんな人なのか分かりません」、「ネットに送信した書き込みや写真、動画などは完全には消せません」などと、ネットの特徴をよく理解するよう説明を加えています。
高校生では3割近くが写真・動画投稿を利用
問題になりがちな「写真、動画の投稿」は年齢とともに増えており、県教委の今年度のアンケート調査では高校生の3割近い29.3%が「写真や動画の投稿機能を利用している」と回答。保護者が想定する子どもたちの利用度(16.4%)を大きく上回っています。 このため中高校生が自分たちの問題としてネットのルール作りを進める主体的な取り組みにも期待。県内ですでに高校生同士の話し合いや教委、校長会、PTAなど地域が連携してルールづくりを進めているケースなどを紹介しています。