武家屋敷群にお茶の店、石垣を見ながらゆったりと…妻の出身地に出店「お茶の魅力や可能性伝える場所に」
――今後の展望を。 「武家屋敷群を巡って、ここで釜炒り茶をつくったり、紅茶の葉を使って手ぬぐいを染めたりするプログラムを考えている。お茶の魅力や可能性を伝える場所にしていきたい」
取材を終えて
「茶ノ花では自分の時間を楽しんでほしい」という川村さん。店内の照明の加減を気にするなど、細やかな気配りで、店の中にはゆったりとした時間が流れていた。川村さんに相談しながら、お気に入りのお茶を見つけたり、自分に合うハーブティーを選んだりするのもいいと思った。お茶に対する情熱とともに、少子高齢化が進む街を何とか盛り上げていきたいと願う思いにも期待したい。(門岡裕介)
◆かわむら・ようた=横浜市出身。お茶好きが高じてワーキングホリデーで台湾に渡り、半年間、茶を学んだ。妻の礼女さん(28)の出身地である出水市に地域おこし協力隊として2020年に赴任。革靴や古い物が好きで、自ら手に入れたレトロな棚や椅子は店で活用している。