世界卓球、女子団体で起きた2つの衝撃。中国一強を終わらせる台風の目「インド」と「張本美和」
「中国一強」とは言えなくなった「新しい女子卓球の世界」
この大会、決して、中国勢の調子が悪かったわけではない。グループリーグ初戦でインドと接戦となって以降は、ウズベキスタン、スペイン、ハンガリー、タイ、韓国、フランスにすべて3-0。決勝で3-2となった日本戦まで無敗を貫いている。 そして単純に、現時点での強さがムカルジー>中国勢>張本美和というわけでもない。 大事なのは、中国が頭一つ、大きく抜けていて当然だったはずの世界が変わってきているということ。 ここに、大きな意味がある。 次は張本が中国勢を撃破するかもしれない。ムカルジーがもう一度魔法のような試合を見せるかもしれない。そんなワクワクを持てる「新しい女子卓球の世界」だ。 決して「中国一強」とは言えなくなった状況。パリ五輪へ向けて、「インド」と「張本美和」のさらなる進化に、今、世界中の期待が集まっている。 <了>
文=本島修司