ブレーメンで研鑽を積む日々。“10番”佐藤恵允はテクニックの向上に自負「より繊細にボールを扱えるようになった」【U-23代表】
トップチームでベンチ入りも
海外に渡ってから、とりわけ向上したのが技術面だという。本人はその経緯をこう話す。 「フィジカル面もアジリティも良くなったけど、具合的に言うと、一番はテクニック面だと思います。海外の選手と対峙すると、ボールの置き所が悪ければ、一瞬で寄せられてしまうんです。海外に渡ってからすぐにそういうのを感じたので、ブレーメンでトレーニングを積むなかで置き所はすごく良くなった。より繊細にボールを扱えるようになったと思います」 もちろん、ブレーメンでプレーする前から技術面の差は感じていた。大岩ジャパンで何度も海外遠征を行ない、その度に改善すべき課題だと痛感していたという。 しかし、大学に戻れば、そうした差を感じるのは難しくなる。そして、忘れた頃に再び海外遠征に赴き、また気づかされる。その繰り返しだった。 「海外で試合をすれば、もちろん気がついていた。でも、遠征に行っても2試合だけ。でも、海外に行って(試合だけではなく)練習からやり続けることでより感じられた。所属はセカンドチームだけど、練習はトップチームでやっているので、そのレベルの選手の強度でできるのは大きい」 そうした積み重ねが成長に結びつき、出場機会こそ得られていないが、トップチームでのベンチ入りにも繋がった。 異国の地で磨いた技がどこまで通用するのか。自分の選んだ道が正解だったことを示すためにも、今回の親善試合は重要な場となる。パワフルな突破に繊細さが加わった佐藤のプレーから目が離せない。 取材・文●松尾祐希(サッカーライター)