【天皇賞・秋 われかく戦う】武豊騎手 ドウデュースのラストシーズンを前に「全て取りこぼしたくないと思っています」
今週はGⅠ馬6頭が激突する伝統の一戦、天皇賞・秋が東京競馬場で行われる。今年いっぱいでの引退が決まっているドウデュース(栗・友道、牡5)に騎乗する武豊騎手(55)=栗・フリー=に話を聞いた。コンビで2、3、4歳とGⅠを制覇。この秋も勝てば4年連続勝利となる。喜びも悔しさも分かち合ってきた相棒のラストシーズン。胸中に迫った。(聞き手・山口大輝) ◇ ──今年初戦のドバイターフは5着、前走の宝塚記念は6着。不完全燃焼の競馬が続いている 「今年の2戦は力を出せていないですね。人馬ともにモヤモヤがたまっている。なんとか(したい)と思っています」 ──3歳で挑戦した凱旋門賞は19着も、その後の京都記念でV。昨秋は有馬記念で復活V。成績に上下がありながらも勝ち星を挙げてきた 「不思議な馬ですよね。〝逆襲ポイント〟がたまらないとあかんのかも。春の2戦で、もうだいぶたまったんじゃないかな(笑)。勝てば4年連続でGⅠを勝つことになるからね。すごいことですよ。復活してほしいね」 ──17日の栗東CWコースでの1週前追い切りは、3頭併せで4馬身先着。6ハロン79秒9─11秒0の時計はもちろん、動きも圧巻だった 「いつも(追い切りは)いいです。変わらず良かったです。だいぶ後ろから行く形になったけど、この馬はそれぐらい後ろからいかないと(併せ馬にならない)。馬場も重かったからね。やっぱり普通の馬じゃないです」 ──状態面はどうか 「いいですよ。いうことないですね。すごくいいと思う。レースが楽しみです」 ──過去と比較してどれくらいか 「この馬はずっといいですからね。ただ、春は馬っ気が本当にひどかった。今回も牝馬が出るので、そこが気になっていたけど、今は収まっていて、よかったです。落ち着いているのがなによりです」 ──昨年の天皇賞・秋は当日の東京5R後に自身が負傷(※注)して、急きょ乗り替わり。その悔しさもあるのでは 「もちろんそうですね。今年は気を付けて馬から降りたいと思います(笑)。去年も楽しみにしていたけど、乗れなかったからね。今年は、まずはぜひ乗りたいね」