<私の恩人>吉本興業入りしたプリンセス天功 死の淵から救ってくれた不思議な縁
■今年10月 ”縁”があって吉本興業に入り 世界的イリュージョニスト・プリンセス天功さんが、10月から吉本興業所属となりました。意外な流れにも見えますが、「実は、事務所がお向かいさんだったり、吉本興業とは昔から縁があるんです」。吉本興業のみならず、生きる上で、天功さんが大切にしているのが“縁の力”。年間300ステージを開催するハードな毎日を支えるのは、ある巨匠との縁だと言います。 <私の恩人>プリンセス天功と交遊のある桂文枝の恩人話とは? 実は、私が最初に所属した事務所の向かいが、当時、東京に進出してきたばかりの吉本興業のオフィスだったんです。若き日の大崎洋さん(現・吉本興業社長)とも、よくエレベーターで一緒になったりしてたんですよ。 それに、30年以上前にたまたま飛行機の中で出会った桂三枝さん、今の文枝師匠ともずっと仲良くさせていただいてますし、いろいろな縁が重なって、今回のお話(インタビュー)にもなりました。ま、知り合いたちは、私が吉本に入ったのが「最大のイリュージョン」なんてことも言ってますけど(笑)。 ■恩人・横尾忠則との運命の出会い それで言うと、言葉では言い表せない縁をいただいたのが、美術家の横尾忠則さんなんです。 今から15年前、東京プリンスホテルで公演をしていた時に、突然「神様に会いに行けと言われたので、来ました」とやってこられたんです。それまでは接点がなかったですし、いきなりすごい理由なんですけど(笑)、不思議なことに驚くほど気が合ったんです。 エピソードはたくさんあるんですけど、私も横尾さんも、基本的なことで知らないことが多いというか…。ハロウィン的に、人間の顔みたいな形になるかぼちゃがありまして、ある日、そこに横尾さんの顔を描いて持っていったんです。 ■ダリの絵画を台無しにしたことも… すごく気に入ってくれて、アトリエに置いててくださったんですけど、何日か経ったら、電話がかかってきました。「もらったかぼちゃが腐っちゃって、中から出てきた汁で、下に置いてあったダリの絵がボトボトになっちゃった」と。 私も、横尾さんも“かぼちゃは腐る”ということを知らなかったんです(笑)。そんなところでも共通するところがありますし、サルバトール・ダリの絵がダメになっちゃってるのに、それを楽しそうに話す大きさというか、そういうところも、大好きなところです。