YKKAP技術館、黒部に完成 創業地で挑戦、発展伝え アルミサッシ、窓など500点展示
YKK AP(東京)が創業の地である黒部市の黒部製造所で建設していた「YKK AP技術館」が14日、完成した。建材事業の始まりから事業拡大の契機となったアルミサッシ、高断熱製の窓など約500点を展示し、挑戦から成長、発展を遂げたものづくりの歴史を伝える。23日から一般向けの無料見学が始まる。 【写真】カーテンウォールの外装が特徴的なYKK AP技術館 施設は「YKK AP30ビル」の横に位置し、2階建てで延べ床面積4462平方メートル。1959(昭和34)年に完成したアルミ溶解押出工場をリノベーションし、右側面はアルミリサイクル材を100%使用したカーテンウォールを張り巡らせた。総工費は約29億円となる。 館内は59年にファスナーのYKKが建材事業を始めた「創業」、木製建具から大ヒットとなったアルミサッシを開発した「発展」、窓事業を始めた「改革」、環境負荷ゼロに取り組む「挑戦」の四つの時代に分類して紹介している。社員が87年に製造したアルミ押出機が展示され、映像シアターや窓の断熱性能を体感できるコーナーも設けた。 オープニングセレモニーには吉田忠裕相談役ら約90人が出席した。魚津彰社長が「技術への挑戦の姿勢を伝えたい」とあいさつし、蔵堀祐一副知事、武隈義一黒部市長が祝辞を述べた。堀秀充会長、松谷和男取締役CHRO、川端康夫黒部商工会議所会頭が加わってテープカットした。内覧会も行われた。 ●23日から一般見学 23日からの無料見学は午後9時~午後4時半で10人以上の団体は予約が必要となる。2025年度に5500人の来館を目指す。