鳥居みゆきさん(43) 卒業アルバムの写真を真っ黒に…生きづらさを抱えていた学生時代から「従うのは自分の心」|STORY
記憶が途切れるほど、しんどいいじめを受けていた
小学生では友達はいなかったけれど、いじめられていなかったように思います。もしかしたら気づいてなかっただけかもしれませんが。中学生くらいからは、かなりいじめられて…もう思い出さないように記憶から消してしまいました。そうそう、テニス部の一軍女子が嫌がらせをしてきて、やり返してやれ!って、その子の下校後に机に仕返ししたこともありますが、朝になったら全く形跡も残っておらずで…。あれは先生が対処してくれたのかな…ちぇっ。て思ったのは唯一、覚えてます。 それでも高校では友達を作りたかったので、頑張ってバイトをして稼いだお金を1人1,000円、31人分の机に置いたら、クラスメイトたちから「ありがとう」って、少し話しかけてもらえたんですよ。でも、その魔法が使えるのは昼まででした。あとは注射!昔の注射は集団接種で体育館にみんな一列に並ばされていて、最初に打った人は、みんなに「痛かった?」って話しかけてもらえる。だから、一番に率先して受けましたよ! 注射の日が楽しみでしたね。その魔法も一瞬でしたけど…。 そうして高校生は多少いい感じに過ごせるかと思っていたのに…。クラスを一番仕切っている女の子が好きな男の子が、私のことを好きという噂が出て、みんなに「あいつ無視ね」って指示を出されて。タイプでもない男に好きと言われても迷惑なのに!それからは友達なんて希望を持つことができず、地球が滅んだ後に、私だけが生き残る方法を考えていました。
“変は病気”明らかな悪意を感じた高校時代
高校は中学と比較にならないくらい、変は病気というノリになった時期でした。そういう決めつけがすごかったように思います。私は見たものを写真のように記憶できるタイプで、一夜漬けでテキスト1冊分覚えられたこともあり、テストで学年上位に食い込むことも。でも周囲は一夜漬けを信用しない風潮で、「本当はずっと勉強しているんじゃん?あいつ。あんなバカっぽいのに、変わっているのに勉強できるの変!」なんて悪口も言われるようにもなって…。何をしても“変”なんですよ。映画『猿の惑星』を観てからは、「普通」と「変」ってなんだ?って思いました。映画では猿と人間が逆転している世界…同じように、変が普通になったらいいんだ、と。そういう世の中にすればいいのか……私が!!私は神になればいいのか!とすら思うようになりました。 こういう想いは私の中に残っているんですけれど、誰がいたか?とか、誰にいじめられたか?とかは覚えていないんです。卒業アルバムも、自分をいじめた人の顔を真っ黒に塗りつぶして、存在を消してやりましたから!