予約6か月待ちの“幻のたまご”復活に向けて…経営破綻乗り越え、農園再建へ再スタートした男性 熱い思いに広がる支援の輪
しかし、農園再建のためには、鶏舎の建築費や鶏の購入費、餌代など莫大な資金が必要です。藤田さんは資金をクラウドファンディングで募ることにしました。目標金額を100万円に設定し、3月初めから募集を開始すると…わずか5日で達成。最終的におよそ200万円の資金が集まりました。 6月2日、藤田さんは芳井地区の住民に今後の事業計画を説明しました。 ▼藤田守さん 「5年前に事業を失敗した身ですが、雇用の創出という形で芳井地区の皆さんに貢献できればと考えています」 会には、農園に木や花を提供している地主の松本さんの姿もありました。 ▼松本富美代さん 「とにかく藤田さんの言うような森にしたいなと思って家にあるものを持って行って山に植えたり。とにかく早く卵拾いがしたいです」 ▼会の参加者 「再度挑戦ということでもあり、できる協力はしていきたいなと。微力ですけど」 ▼藤田守さん 「ぜひお願いします」 地域の人たちからのうれしい後押しはほかにも。開拓の拠点となるコンテナハウスが無償で提供されました。提供したのは地元で建設業を営む男性で5年前、以前の農園を取り壊す際に看板を持つ藤田さんを撮影した人でした。 農園再建への支援の輪は、着実に広がっています。藤田さんが、県外から届いたという一通の手紙を見せてくれました。それはクラウドファンディングを立ち上げた時に、インターネットの使い方が分からないからと直接現金を送ってきた人からの手紙でした。 「突然にお手紙します。私は週に3日のパートにでておりますが、今月は一日分だけお給料が多かったのでその分を送らせて頂きます。我が家もけして豊かとは言えませんし贅沢はできません。今月は食費を少しだけ節約してやりくりすればと思っています」 ▼藤田守さん 「正直これを見た時泣きました。嬉しくて」 手紙の最後には、こんな言葉が綴られていました。 ▼藤田守さん 「いつか高知を訪ね、私と鶏さんに会いに来られたいということを書いてました。お招きできるように早く復活したいなと思っています」
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