EV車は日産の「サクラ」が人気だと聞きました。わが家は賃貸なので「充電器」を設置できないのですが、それでも電気自動車は「お得」ですか?
電気自動車(EV車)の2023年度国内販売台数トップは、日産自動車の「サクラ」でした。電気自動車は、ガソリン車に比べて環境に優しく、走行コストも抑えられると注目を集めています。 ただ、賃貸住宅に住んでいることで、自宅駐車場に充電設備を設置できず、EV車の購入を迷っている人も多いのではないでしょうか。 そこで、日産サクラを例に、賃貸住まいの人でもお得なのかを考えてみましょう。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
燃料代だけで考えるとEV車はお得
EV車の最大のメリットは、燃料代を大幅に節約できることです。搭載されているバッテリーの容量次第で走行可能距離が変わりますが、サクラの場合は容量20kwhのバッテリーをフル充電すると、約180kmの走行が可能です。 電気料金を31円/kwh(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が設定している電気料金の目安単価)とすると、20kwhのバッテリーを充電するために、20kwh×31円=620円かかる計算となります。ここから、サクラで1km走るのに、620円÷180km=約3.4円/kmかかるということが分かります。 これをガソリン車と比べてみましょう。リッターあたり20kmの燃費のガソリン車であれば、ガソリン価格が1リットル 174.8円(6月24日時点)とすると、1km走るのに174.8円÷20km=約8.7円となります。 1km走るのに必要な燃料代が、EV車サクラだと 3.4円で済むのに対し、ガソリン車だと8.7円かかり、倍以上の差になるのです。このようにEV車は燃料代に関して大きなメリットがあります。
EV車のデメリット
EV車のデメリットは、充電に時間がかかることです。自宅に200V(15A)の充電設備を用意したとして、満充電まで約8時間かかります。夜帰宅して、翌朝出掛けるまでに充電時間を十分確保できれば問題ありませんが、充電の時間があまりとれなかったり、充電を忘れて出掛ける直前にバッテリー不足に気づいたりすることもあるかもしれません。出先で充電することを考えておく必要もあるでしょう。 また、充電設備の設置には費用がかかります。200VのEV充電用コンセントであれば10万円程度かかり、初期費用がかかることもデメリットといえます。