子どもの「自己肯定感」を高めたいなら“褒める”よりも親がすべきこと
レジリエンスの鍛え方
レジリエンスは、生来備わっているものではなく、鍛えることで身についていきます。また、何歳からでも鍛えはじめることができます。 【成功体験を増やす】 子どもができることは親が手を出さず、すべてやらせる。 ▲ 「構造化」が役に立つ 物の置き場所を決めてラベルを貼るなど、可視化したり、わかりやすくしたりすることを構造化という。 【失敗しても責めない】 子どもに原因があるかのように責めないで、どうすればよかったか反省させる。 ▲ 親が失敗をおそれない 失敗させまい、完璧であるべき、と考えていると、子どもの失敗が許せなくなる。失敗はいい経験だなどと、失敗をおそれない気持ちが大切。 【親が失敗談を語る】 親でも失敗したのだから自分は大丈夫と安心する。 ▲ 楽しければ、盛ってもいい 失敗談は人生訓ではない。むしろやや盛るぐらいで楽しく話し、皆で笑おう。親の自慢話は厳禁。 【日ごろから放っておく】 過保護や過干渉にならないよう、日ごろから「放っておく」ぐらいの意識で 【サポートを拒否しない】 サポートに対する意識を変えよう
【自己肯定感】ほめるのではなく子どもを認める
「発達障害」や、「発達障害」を疑われる子どもは、自己肯定感が低い傾向があります。自己肯定感を高めようとして無理にほめなくてもいいのです。子どものいいところをみつけて認めましょう。 <ほめることが難しいなら> 子どもの自己肯定感が低いのは、親が常に子どもを心配し、過剰に手をかけていることも要因のひとつです。子どもは心配されてばかりいる自分を、親に信頼されていない自分だと感じます。それはダメな自分でもあります。これでは自己肯定感が高まりません。 自己肯定感を高めるには、子どもをほめるといいと言われますがじつはほめるのは難しいです。成績に目がいきがちだからです。 点数や結果ではなく、成長を認めましょう。子どもを信頼し、いいところをみつけましょう。みつけたことを言葉にすれば、不自然なほめ方にはなりません。 <よいところをみつける> ものごとは、とらえ方によってプラスにもマイナスにもなります。子どものよいところがみつけられないというなら、まず、子どもへの見方を変えてみましょう。例えば、以下のようにとらえ直すことができます。 走り回って落ち着きがない→楽しそう、元気だな 授業中になにも発言しない→よく考えているようだ 言うことがコロコロ変わる→発想力がある がまんできない→切り替えが早い ひとつのことを続けられない→好奇心が旺盛 すぐに怒る→感情を隠さない、正直 ノーと言えない→器が大きい、寛容 おしゃべりで騒々しい→明るい、ムードメーカー 【子どもの成長をみつけよう】 昨日までできなかったことが、今日はできるようになっていないか? <言い方に注意> 子どもを認められるならほめなくていい、というわけではありません。ほめられればうれしいし、自己肯定感は高まります。ただ、下記のような言い方には注意しましょう。 点数をほめない 100 点だからすごい、1番になったのはえらい、などと点数や数字でほめないように。100 点とったなら、がんばったことをほめよう。 ほめすぎない ほめすぎると、子どもはほめられて当然と、ほめられてもうれしさを感じなくなる。 自分の武勇伝を語らない 「パパはいつも1番だった」などと言うのは、子どもにとっては「だからおまえもがんばれ」とはならず、意欲がなくなるだけ。 表情に注意 例えば「宿題あるね」と、笑顔で言うと、すぐにできそうな気がするが、暗い顔で言うと、無理そうな気になってしまう。