高校生に薬物乱用防止教室 都薬剤師会と警視庁「死ぬ恐れある行為」
若者らによる市販薬の過剰摂取「オーバードーズ(OD)」が後を絶たないなか、東京都薬剤師会と警視庁は7日、日本大学豊山高校(東京都文京区)で「薬物乱用防止教室」を開いた。約500人の生徒に、薬剤師や同庁の警察官がODや大麻の危険性について説明した。 【写真】高校生にオーバードーズの危険性などについて解説する都薬剤師会の小野稔副会長=2024年12月7日、東京都文京区大塚5丁目、吉村駿撮影 ODや比較的入手しやすく「入門薬物」と呼ばれる大麻などの危険性を知ってもらい、家族や学外の知人、大学などに進学した後の友人に伝えてもらうのが狙い。 都薬剤師会の小野稔副会長は、ODが増えた一因を「有害性が低いと思われている」と指摘。大量摂取が腎臓などに大きな負荷をかけ、命を危険にさらすと説明し、「死ぬ恐れがある行為。体を大切にしてほしい」と呼びかけた。 警視庁の少年育成課員は、無許可で市販薬を譲ったり売ったりするのは犯罪にあたると述べ、「明るい未来を失わないで」と訴えた。 参加した3年生の清水裕太郎さん(17)は「大学生になると、薬物の誘惑の機会が増えそう。自分の身は自分で守ろうと思った」と話した。 同会と同庁は今後も協力し、都内の学校で教室を開いていく方針だという。(吉村駿)
朝日新聞社