【鈴鹿8耐】ヤマハ「YART」念願の表彰台獲得! ノントラブルで2位フィニッシュ
IRF with AZURLANE 決勝:27位(206周)
────────── 遠藤晃慶選手談 ────────── 「高居さんが主導で準備をしっかり進めていてくれたので、安心して走ることができ、結果に結びつけることができました。8耐初参戦だった昨年は、3スティント走ることが未知の世界でしたが、走ってしまえばなんとかなるという経験値がありましたし、楽観的な性格もあって、今年も走り始めれば大丈夫だろうと思っていました。ところが今年は去年よりも暑いし路面温度も高く、身体にもタイヤにも影響があって想像以上に大変でした。とはいえ、何事もなければ目標を達成できることは分かっていたので、今はもう次の目標をどうするかが気になっている所です。年々、参戦チームのアベレージタイムが上がっているので、ライダーが高い次元で走れるようにならなければならないのですが、1年でどこまでタイムアップできるのか・・・ とはいえ、まずは応援してくださったみなさんに良い報告ができて何よりです」 ────────── 高居京平選手談 ────────── 「初めての8耐でスタートライダーを務めました。サイティングラップでは思いのほか燃料節約のため、みんなペースを抑えて走行するし、なんなら観客のみなさんに手を振り8耐の雰囲気をかみしめながら回ってくる感じだったので、"これが8耐か!"と思いながら緊張するよりお祭りに参加する感覚で楽しめました。初めてのルマン式スタートも問題なかったのですが、実はそんなお祭り気分も手伝って、スタートの勢いに乗せられて前半プッシュしすぎてしまい、路面温度の高さもあって後半タイヤが持たずペースを落とさざるを得なかったのです。耐久レースの心得がない、経験の浅さが出てしまいました。2スティント目は、1スティントでの経験を活かしタイヤに負担をかけない走行を心がけ、路面温度が下がってきたこともあって最後までしっかりタイヤを維持して走り切れました。しかし途中で腰の具合が怪しくなり、元々腰痛持ちだったこともあって、3スティント目は痛み止めを飲んで臨んだものの、これまで経験したことがないほど痛みが増して車両を抑えられなくなり、チームが設定したアベレージタイムを維持できなくなってしまったのです。耐久に耐えられる身体作りができればスプリントレースでも効果があるはず。それを今後の課題とし、8耐での経験を日頃のレースに活用するとともに、機会があればまた8 耐に挑戦したいですね。まだまだ伸びしろしかありませんから」 ────────── 宮腰武選手談 ────────── 「走行を終えて満身創痍の状態です(笑)。今回、2スティント走れば良かったので気持ちに余裕を持って臨めました。とはいえ、やはり2本目はハードでした。できるだけタイムロスしないようにと、がむしゃらに走ってやりきった感があります。 レース中の自己ベストタイムが2分16秒2で、他の2人が15秒台に入れていたことから、"よし、自分も!"という思いが頭をよぎりましたが、今回の自分の役割はそうではないと、チームの設定タイム2分17秒台で安定して走ろうと思い直しました。 過去には転倒してしまったり、規定周回数に満たない年もあり、6回目となる今年が、これまでで一番良い8耐となりました。チームとしての目標を達成するとともに、個人的に目標として掲げていた"過去最高の達成感"も成し遂げることができました。3人ともにタイムが出せるマシンづくりができていたことが要因ではないでしょうか。 8耐に向け、寝不足を重ねながらの準備は本当に大変なので、ライダーの席はやる気のある若手に譲ろうと思うものの、誰がライダーを務めるのか、チーム内バトルを楽しみながら、今後の目標を考えたいですね」 ────────── 宇田久人監督談 ────────── 「ライダーが決勝走行中に腰を痛めてしまうという、8耐本番ならではの不測の事態もありましたが、"ノートラブルで、周回平均2分17秒台で走行しチームの最高周回数202周を更新する"という目標を達成することができました。正直、すごいです。こんなに上手くいったことがないので、なんとコメントしたらいいのか言葉が見つからないほど。この暑さにあわせてセッティングを詰めるなど、ライダー3人がとにかくがんばってくれましたし、それを支えるチームのみんなが、それぞれの仕事をやりきってくれた結果、目標達成に結びついたと思います。ライダー3人については、それこそ去年の8耐が終わった頃から1年掛けて、今年の8耐を見据えノントラブル完走に向けて入念な準備をしてきました。またメカニックや給油メンバーは入れ替わりがありましたが、やるべきことを明確にし情報共有しながら引き継ぎを行い、今まで積み重ねてきた個人の経験値をチームとしてカタチにし、ピットワークできるよう仕上げてくれたことが大きいですね。今やりきれることをやりきった結果、目標をクリアできたので、この先、何にチャレンジするか、これから夢を膨らませていきたいですね。ご期待ください。応援くださったみなさん、ありがとうございました」
Webikeプラス編集部