【記者解説】17日告示・鹿児島市長選 立候補予定者のマニフェストは?
鹿児島テレビ
11月17日告示の鹿児島市長選について取材を担当する野平記者とお伝えします。 よろしくお願いします。 鹿児島市長選にはこれまでに現職の下鶴隆央さんと新人の桂田美智子さんが立候補を表明しています。 2人は年齢やこれまでの経歴も大きく異なりますね。 下鶴さんは前回、市政史上最年少で当選を果たし現在44歳、2期目を目指して2024年9月に立候補を表明しました。 前回に続き政党の推薦はなく無所属での出馬です。 桂田さんは71歳で旧吉田町議を4期、鹿児島市議を1期務めた経験があり、市長選への挑戦は今回で4回目です。 共産党が推薦しています。 2人はそれぞれ、どんなマニフェストを掲げているのでしょうか。 はい、下鶴さんは111項目、桂田さんは50項目をマニフェストとして掲げています。 それぞれのマニフェストで登場する単語をAI分析した結果がこちらです。 出現回数に加えて重要度が高い単語ほど大きい文字を表示しています。 下鶴さんは「推進」という言葉からもわかるように、この1期目で重点的に取り組んできたまちづくりやICTといった取り組みで、市政を引っ張っていくような項目が多くみられます。 その一方、桂田さんは「引き下げ」、「負担軽減」など、どちらかと言えば市民全体を下からすくい上げるような言葉が多いですね。 桂田さんは市民の市政をつくる会の幹事として、様々な立場の市民の声を行政に届けてきた経験があるため、それがマニフェストにも反映されているのだと思います。 さらに分析したものがこちらです。 「まちづくり」や「整備」といった言葉は2人に共通してよく出る単語ですが、下鶴さんは「こども・推進」桂田さんは「支援・充実」といった言葉が多いことが分かりました。 それぞれのカラーがよく分かりますね。 具体的にそれぞれの特徴がみられる項目はありますか。 はい、下鶴さんはこちら「プレコンセプションケア」です。 聞き慣れない言葉かもしれませんが、「コンセプション」とは「妊娠」を意味します。 妊娠のプレ=前をケアするということで、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うことを指します。 具体的には学校での啓発活動のほか、卵巣予備能検査、つまり妊娠できる期間を知るための検査に助成を行うことで、市民1人1人の人生の選択プランを増やしていきたいとしています。 一方、桂田さんは、「障害児通所支援の利用料無償の継続」が特徴的です。 放課後等デイサービスなどの障害児通所支援について、鹿児島市では現在、独自で全額助成を行っています。 これの継続を求めて有志団体が署名活動を始めた際、桂田さんが幹事を務める「市民の市政をつくる会」も協力し、2024年9月までに2万人を超える署名を行政に届けた経緯もあります。 それぞれの年齢や経験を通した思いがマニフェストにも表れていますね。 今回は特徴的な項目に絞ってマニフェストを見てみましたが、両候補のマニフェストを比較してみてみることで、自分なりの争点や一票を投じたいポイントが見えてくるかもしれません。 投票率の低さも懸念されていますから、まずは少しでも選挙に興味をもってほしいですね。 鹿児島市長選は17日告示、11月24日に投票が行われ即日開票されます。
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