侍・井端弘和監督、中日・高橋宏斗には「さらにレベルを上げてほしい」WBC前年となる2025年の“宿題”を課す「新しい力が日本のためになる」
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)が新年を迎えるにあたり、本紙のインタビューに応じた。国際大会のない2025年は、翌年の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向け、着々とチームをつくり上げていく一年となる。大会連覇に向けてジャパンをさらにスケールアップさせることが不可欠となる中、24年のプレミア12でエース格だった中日・高橋宏斗投手(22)には、25年に一段とレベルを上げ、WBCでの先発陣に加わるよう期待した。 WBC前年となる2025年。井端監督は新年の抱負を、漢字一文字で「新」と設定した。「気持ちを新たにして、また新たに世界一に挑戦したい。どんどん新戦力が出てきてくれればありがたい。新しい力が日本のためになる」。24年秋のプレミア12は悔しい準優勝。それを受け止め、気持ちを新たにして、WBC連覇へ向かっていく。 メジャー組も迎えて最強ジャパンを結成するWBCは、新たな力も加え、チームをスケールアップさせて連覇を目指す。先発の“新たな力”の候補は中日・高橋宏だ。前回23年は中継ぎとして出場。プレミア12ではエース格だった。それをステップに、次のWBCでは大谷、山本、ダルビッシュ、今永らのメジャー組がいるであろう先発陣に割って入ることが期待される。 プレミア12を経て、改めて高橋宏をどう見ているか。井端監督は「ボールは強いしスプリットも相手からすれば脅威。初戦は苦しんだと思いますが、米国戦のようなピッチングをしてくれれば、十分に先発も任せられると思います」。最初の登板だった韓国戦は4イニングを7安打2失点で8三振を奪ったが、苦しい場面も多かった。次の米国戦は4イニングを2安打無失点で8奪三振。相手のソーシア監督も脱帽する内容でチームに勢いをもたらした。そんな力が右腕にあると米国戦で再認識した。 高橋宏は25年の目標として投手4冠や沢村賞受賞など「圧倒的な成績」と掲げている。それについて井端監督は「それだけの能力がある」と太鼓判を押し、「24年は申し分のない成績。それをさらにとなると、勝ちも増やして負けも減らすという感じだと思います。さらにレベルを上げてほしい」。25年は竜でさらに太い柱となり、26年WBCで日本の大きな力となることを期待している。 ◇大谷らの参加意欲「非常にありがたい」 WBCは1年先の話であるが、このオフ、大谷ら多くのメジャーリーガーが参加への意欲を示している。そのことに井端監督は「非常にありがたい。本当にメジャーリーガーの力は大事になってくる」と感謝を示した。大谷の存在感を聞かれると「メジャーリーグでMVPを取るような選手。そこ(MLB)を目指している選手が日本にもたくさんいて、その象徴であるのは間違いないと思います。前回同様に来ていただけるなら、チームをどんどん引っ張っていってくれればいいと思っています」とコメントした。
中日スポーツ