米債券トレーダー、25年以降の手掛かり求めドット・プロット注視へ
最近の金利オプション取引を通じ、米政策金利が25、26両年にかけて高水準に据え置かれるとのポジション構築が加速した。オプション26年3月限がターゲットとするFF金利は約5.75%と、スワップ市場が同時期までに示唆している4%前後を上回り、一段とタカ派的だ。
ブラックロック・インベストメント・インスティテュート(BII)のジャン・ボアバン氏は債券市場について、インフレ率が平均で2%の当局目標を上回る可能性を踏まえれば、「先延ばしされてきた緩和サイクル」がようやく到来すると予想することには慎重になるべきだとし、「これが浅めの利下げサイクルとなるとの認識に調整することになる」可能性に直面していると語った。
3月公表のドット・プロットでは、政策金利が中央値で今年末に4.6%、25年末には3.9%に引き下げられるとの見通しが示されていた。しかし、12日公表のドット・プロットを展望すると、わずかな数の当局者が以前よりもタカ派姿勢に転じるだけで金利見通し中央値が上方にシフトすることになる計算だ。
TJMインスティテューショナル・サービシズのストラテジスト、デービッド・ロビン氏は「重要なのはドット・プロットだ」とコメント。年内の利下げ回数は2回またはそれよりも少なくなるとの予想を示した上で、「24年の利下げを1回もしくはゼロとする見通しに少なくとも二つか三つのドットが転じても全く意外性はない」と話した。
原題:Bond Traders Will Follow the New Fed Dots All the Way Into 2025(抜粋)
--取材協力:Edward Bolingbroke、Carter Johnson.
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Michael Mackenzie, Liz Capo McCormick